日本の侵略戦争の最大の被害国、日本との抗戦で最大の勝利国となった中国が、日本の侵略の歴史否定を批判すると、国際社会から異様な目で見られ、中日の歴史問題の争いとして結論づけられ、さらには「歴史のカード」を切りナショナリズムを煽っていると批判される。オックスフォード大学歴史学教授のラナ・ミッター氏は近年、第二次世界大戦で日本軍国主義を打ち負かした中国の名誉回復に努めている。同氏は昨年10月、米ニューヨーク・タイムズに、「中国に借りのある第二次大戦」と題する記事を掲載した。同氏は欧米人の視野から中国の貢献を論述し、世界でセンセーションを巻き起こした。
中国の抗戦は、世界の反ファシズム戦争の東洋の主戦場であり、世界の反ファシズム戦争の勝利に大きな貢献を成し遂げた。終戦69周年に、国際社会は中国にどのような借りがあるのだろうか。
犠牲者の尊厳の冒涜。日独伊のファシズム国の野蛮な侵略により、第二次世界大戦中の死傷者が1億人以上に、死者が6000万人以上に達した。中国だけでも死傷者が3500万人以上、死者が2000万人以上に上った。侵略戦争の最大の戦犯であるヒトラー、ムッソリーニ、東條英機を拝めば、第二次世界大戦中に人類の平和と自由のために戦った犠牲者、無辜の死者の尊厳を冒涜することになる。全世界はドイツのナチズムがユダヤ人に対して犯した罪を批判しているが、中国が日本の侵略の罪を暴露し、日本の右翼勢力が侵略戦争の罪を否定していることを批判することは、犠牲者と死者の尊厳を守り、世界に正義を広める行為ではないというのだろうか?我々は犠牲者・死者を代表し加害者を赦しているわけではない。我々は歴史の事実を守る権利、尊厳を守る権利を持つだけだ。これは各参戦国の国民が、この戦争がもたらした苦しみの記憶を胸に刻まれているからだ。