中国と世界の関係を展望
習氏は中国の目で世界を見、世界の目で中国を見ることのできる人物だ。習氏は約100カ国を歴訪しており、広い国際的な視野を持ち、自国を正確に位置づけられる。習氏は、中国は人類のためより大きな貢献を成し遂げる必要があり、世界各国は一つの「運命共同体」であるべきだとしている。習氏は、世界の政治・経済の秩序も時代の流れと共に進化し、世界の人々の需要をより良く満たすべきだと判断している。
本書は習氏の中国と世界の関係に関する多くの論述を集めている。これらの論述は、中国の今日の戦略方針と外交政策に溶け込んでいる。習氏は、「世界の繁栄と安定は中国のチャンスであり、中国の発展も世界のチャンスだ。平和的発展の道を歩むことができるかは、中国が世界のチャンスを中国のチャンスに変え、中国のチャンスを世界のチャンスに変え、中国と世界各国のよい相互影響とウィンウィンの開拓・前進を実現できるかにかかっている」と指摘した。
習氏は、「各国は協力とウィンウィンを軸とする新型国際関係を共同推進し、国家の大小・強弱・貧富を問わない一律平等を貫き、各国の国民が自主的に発展の道を選択する権利を尊重し、他国への内政干渉に反対し、世界の公平と正義を守るべきだ。靴のサイズが合うか合わないかは、自分で履いてみなければ分からない。一国の発展の道が適切か否かについては、その国の国民のみが最大の発言権を持つ」と強調した。
本書は習氏の哲学観・為政観・改革観・歴史観・国際観を全面的かつ正確に反映し、習氏の国政運営の主要方針と風格を示しており、中国に関心を寄せる人が精読する価値がある。(筆者:張維為 復旦大学中国発展モデル研究センター主任、上海社会科学院中国学研究所所長)
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年10月22日