広島で6日に開かれた原爆投下70周年祈念活動において、松井一実市長は「平和宣言」を読み上げた際に、オバマ米大統領とその他の国の首脳を被爆地に招待した。ホワイトハウスのアーネスト報道官は、「オバマ大統領は就任期間に3回訪日しているが、広島や長崎を訪れていない。これは米国政府の立場を示している」と回答した。
日本は近年さまざまな場と機会を借り、オバマ大統領の任期中の広島もしくは長崎の訪問を促し、謝罪させようとしている。日本政府のこの動きには、どのような政治的目的があるのだろうか?「核兵器のない世界」を提唱するオバマ大統領が、日本の「心からの招待」に応じることがあるだろうか?
【G7議長国の権利を利用】
日本は来年G7(先進7カ国)の議長国になる。日本は会議を主催する機会を借り、オバマ大統領やその他の国の首脳の被爆地訪問を訴えようとしている。日本はさらに来年のG7外相会合の開催地を広島に設定している。これは不測の事態が生じなければ、米国務長官が初めて被爆地を訪問することを意味する。
しかしながら、日本はこれだけでは満足しておらず、オバマ大統領を広島もしくは長崎に招待するという最大の目標を掲げている。松井市長は6日の祈念式典で、来年開かれるG7サミットおよび外相会合は、各国が核兵器廃絶を呼びかけるため絶好のチャンスを提供すると述べた。
松井市長は、「オバマ大統領とその他の首脳を被爆地に招待し、被害者の心の声に耳を傾けてもらい、核兵器のもたらす結果を目にしてもらう。これは核軍縮の進展を促すだろう」と発言した。