米国防当局者によると、今年10月24日に中国のキロ級攻撃型潜水艦が少なくとも半日に渡り、日本の海域で米日海上演習に参加していた米原子力空母「ロナルド・レーガン」を追跡した。中米関係の専門家は、中国の追跡は米国に対して、中国の潜水艦の弱点を理解する機会を与えたと述べた。米CNNが11月5日に伝えた。
レーガンは当時、日本の南岸沖に位置していた。この当局者はどの程度の距離まで接近したのかは明言しなかったが、「一時的な遭遇を超える」事態だったとしている。日本近海での行動には安全を脅かすような兆候はなく、米中艦の間で通信は交わされなかったという。米側は対潜哨戒機で中国の潜水艦の監視を続けた。
しかしこの当局者は、「米国と日本が海上合同演習を実施するたび、中国の艦艇が時おり様子見に来る」と述べた。
だが米海軍の当局者は、それほど楽観視していない。似たような状況に何度も遭遇したことのある米海軍研究所所長、「ニミッツ級」空母打撃群元指揮官のピート・デリ氏は、「双方が交信していなければ、艦艇が接触する可能性が高い。我々はこれまで意図を把握できず、応戦態勢を整えたことがある。このような遭遇は、誤解や誤判断を生む可能性がある」と指摘した。
競争関係にある両国海軍の接近には、メリットもある。ウッドロー・ウィルソン・センターのキッシンジャー中米関係研究所長のロバート・デリ氏は、「実際に、相手を追跡し、また我々が追跡されることで、相手の能力を知ることができる」と述べた。
デリ氏は、「中国の潜水艦の数は増えているが、依然として騒音が大きく、米国と比べ少なくとも1世代遅れている。我々は追跡されることで、彼らの弱点を理解することができる」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年11月9日
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