国際司法裁判所は公式サイトで声明を発表し、南中国海仲裁案の裁決結果は常設仲裁裁判所(PCA)が事務局となった特別仲裁裁判によって出されたと強調した。国際司法裁判所は完全に異なる別の機関であり、当初から最後まで本件に関わっていない。国連が中国のミニブログ「新浪微博」で開設した公式アカウントも13日、常設仲裁裁判所と国連の間には何の関係もなく、国連機関の一つである国際司法裁判所とハーグの同じ建物、つまり平和宮に入居しているにすぎないとした。
国連と国際司法裁判所が自ら南中国海仲裁案との関係を明らかにしたことは、仲裁案とその結果が広く物議を醸していることを意識したからだ。多くの人はこの仲裁案の臨時仲裁裁判所が国際司法裁判所と国連の管轄下にあると誤解している。彼らはこの係争により、自身の名誉が損なわれることを願っていない。
南中国海は国際関係の敏感なエリアに位置する。中比、中越の領土係争は米日などの域外大国によって、中国との駆け引きの戦略的な支柱とされ、地政学化している。国際司法裁判所はこのような案件を取り扱ったことがない。不公正に選ばれ私心を持つと疑われている数人の仲裁員は、係争の平和的な解決を促す国際法の方針と軌道に大きく背き、危機を拡大し衝突を激化させる驚くべき事例を作り出した。
仲裁裁判所は小手先の技術を弄したが、本件が領土主権および領海線の係争に関するという性質を変えることはできない。この文書は平和の道を敷いておらず、実際には米日が中国に対する駆け引きを展開するための口実を作った。さらには大国の南中国海における軍事的対立を引き起こす可能性があり、一部の悪い結果がすでに生じている。国際仲裁がこのような歪んだ道であるならば、国際紛争解決手段である国際法の信頼が大きく損なわれる。関連する国際仲裁が国際的な扇動へと変わり、人類社会の新たな災いの源になるだろう。
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