ドイツの友人アンネ・マルテンス『中国――私の第二の故郷』
『中国――私の第二の故郷』は、長期にわたって中国に滞在したドイツ人アンネリーゼ・マルテンス(王安娜)が1964年に出版した回顧録である。アンネは同書で、中国の工農紅軍による長征を、ほかとは異なる側面から描写してる。
アンネは1936年2月に中国に到着し、中国人民の解放事業に身を投じた。中国での19年にわたる生活と闘争を通じて、中国人民と中国共産党員の親しい友人となった。1937年3月初め、アンネは延安を訪れ、毛沢東や周恩来、朱徳、彭徳懐ら中央紅軍の主要指導者に会い、彼らの個人生活や革命の歩み、中国革命の道への深い理解に触れた。さらに紅軍の将兵や一般庶民とも幅広く接触し、紅軍の長征の歩みや経緯、中国共産党の抗日民族統一戦線の政策や戦略の問題を詳しく理解することとなった。
『中国――私の第二の故郷』でアンネはこう記している。「長征は苦難の冒険であった。人類にとって長征は、勇気と怯懦、勝利と失敗との格闘であった。指摘しておかなければならないのは、この行動において敵と厳しい自然条件とに打ち勝つには、揺るぐことのない勇敢な精神が必要だったということだ」。「長征が人類史上における偉業であったことは間違いない」
同書は出版後、多くの言語に翻訳され、長征と中国社会の偉大な変革を世界に伝える生き生きとした記録となった。