ロシア連邦会議(上院)のイーゴリ・モロゾフ議員は、「ロシアがシリアで過激派組織イスラム国の拠点を空爆するため、トルコのインジルリク空軍基地が理想的な基地になる」と述べた。
トルコのビナリ・ユルドゥルム首相は20日、「確かに必要であれば、ロシアは米国などが現在使用しているインジルリク空軍基地に駐留できる」と述べた。
インジルリク空軍基地はトルコ南部に位置し、トルコとシリアの国境から約110キロ離れている。この戦略的位置により、同基地は米国が指導する有志連合がシリアとイラクからイスラム国を攻撃する重要な基地になっている。また米国は同基地内で数十発の核兵器を保管している。
20日付英タイムズ紙によると、モロゾフ議員は「エルドアン大統領と合意に達すれば、ロシアはNATOが所有するインジルリク空軍基地を使用できる」と述べた。
モロゾフ議員は「ロシア軍機は最近、イラン北西部のハマダン空軍基地から離陸し、シリア国内のイスラム国などの過激派組織の拠点を空爆している」と指摘した。
ロシア軍機がイランから離陸したことで、イランは近代史上初めて、外国の武装勢力に自国内の軍事施設の使用を認めた。イランと米国の関係が緊密だったパフラヴィー朝の時代でも、イランは米国に国内の軍事基地の使用を認めたことはなかった。米ニューヨーク・タイムズ紙は、ロシア機がイランの空港から離陸するとは、米国の関係者にとって予想外のことだったと報じた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年8月22日