実際に与党は、自身をどのように管理するかの問題を避けて通れない。特に現在の国際情勢は多様に変化し、西側では英国の国民投票によるEU離脱決定、欧州大陸での右翼台頭、米大統領選挙での反体制派の逆襲などが起こった。こうした出来事は、各国で長期にわたり蓄積した各種問題の政治に対する影響が加速したことを示しており、主流な政治の力量を再構築することは国が壁を打ち破って前に進む前提となる。政治手法の転換は多くの国で必要な任務で、与党が自身のガバナンスを強化する大きなカギとなる。また、複数の実証研究によると、発展途上国において腐敗は貧富の格差など多様な社会問題の原因となり、国民経済の成長コストも大幅に引き上げる。世界銀行の統計をみても、腐敗は発展途上国で毎年200-400億米ドルの富の損失につながっている。
米国の学者、ハンチントン氏は著書『変革期社会の政治秩序』のなかで、「どのような文化であっても、腐敗は現代化の進行が最も激しい時に最も厳しくなる」と指摘した。発展途上国の多くが現代化に向かって努力するなか、与党が「バイタル・フュー」として自身のガバナンス強化を図ることは、国全体の大きな向上に欠かせない取り組みだ。
発展途上国には、各国の執政能力と質の高いガバナンスに対する共通のニーズがあり、中国の「従厳治党」の実践は世界的に非常に大きな意義を持つ。「中国共産党党員と中国人民は、より良い社会制度を模索するための中国プランを人類に提供できると信じている」。党内の綱紀粛正と引き締めの徹底が示した政治の知恵と力量は、中国共産党の成否や中国の盛衰につながるだけでなく、世界に新たな視点と考え方をもたらした。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年11月24日