三 「南中国海仲裁案」がページをめくる、中比関係が劇的に好転
中国人にとって2016年で最も印象的な外交ニュースは、フィリピンの南中国海仲裁案だろう。年初から7月中旬まで大きく取り沙汰された南中国海仲裁案は、違法かつ無効な裁決の茶番で終了した。アキノ政権は一方的に仲裁を申し立て、臨時仲裁裁判所という「ドサ回り」の劇団が下す違法な裁決に期待し、自国のものではない領土と権益を手にしようとしていた。米国や日本などの支持とそそのかしを受け、アキノ前大統領は事を大げさにする自信をつけた。
この激しい外交の争いにおいて、中国は高度な政治の実力と対応力を示し、この茶番を自滅させた。
ドゥテルテ氏が6月30日に宣誓し、大統領に就任した。この聡明で現実的な大統領は、前政権が残した負のレガシーを受け継がず、自ら中国との関係を改善し、ASEANを除く就任後初の訪問国にした。中比関係の華麗なる転身は劇的だが、これは中国の30年以上に渡る改革開放とたゆまぬ努力の結果であり、中国政府と国民が心を一つにしたことの結果でもある。中比の南中国海問題は沈静化に向かっており、両国関係は好転している。中国が今後、交渉と共同開発により南中国海問題を解決するため理想的な基礎を固め、中国の平和的な発展環境を守るため極めて重要な力を発揮しており、歴史のページに記録されるべきだ。