五 脱グローバル化が台頭、中国が大黒柱に
脱グローバル化は新しい出来事ではなく、グローバル化の派生物であり、長い歴史を持つ。これは国際金融危機による景気低迷を根源とする。米国と日本は近年、経済成長が乏しい。欧州経済は衰退の泥沼から脱却できていない。さらに欧米の中東政策が難民問題を引き起こし、貿易保護主義を台頭させている。脱グローバル化の流れが強まった。
日本は12月、中国の市場経済地位を正式に否定した。EUは「代替国」の適用を続けると発表。米国はトランプ氏の就任後、中国から輸入される商品に40%の懲罰関税をかけると脅迫している。この3者の「大合唱」は、2016年の最も激しい脱グローバル化の流れと言えよう。
中国は80年代から現在まで、改革開放を貫き、国際社会との融合を続け、グローバルガバナンスに参与してきた。すでにグローバル化の最大の受益者から、最も力強い推進者になっている。9月のG20杭州サミットで、中国は革新・活力・連動・包容の世界経済を構築するため中国のプランを出した。これは中国のグローバル化推進に対する最大の貢献だ。当然ながらグローバル化とグローバルガバナンスに貢献する前提条件は、中国自身の経済発展だ。鄧小平が当時「発展こそ硬い道理だ」と言ったとおりだ。