北京世界園芸博覧会は開幕からすでに丸一か月が過ぎたが、熱気が少しも冷めず、中国全土から続々と観光客が訪れ、長時間夢中になって滞在し、20年ぶりに中国で開催された世界最高水準の盛大な園芸の催しを享受している。北京世界園芸博覧会の魅力とは一体何か?世界に何をもたらしたのか?(文:劉発・本紙論説員。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
北京世界園芸博覧会には「美しい中国」への中国人の憧れが込められている。2012年5月、北京は国際園芸博覧会(A1認定)の開催誘致を決定。9月に2019年の国際園芸博覧会の開催権を獲得した。2カ月後、中国共産党は第18回党大会で初めて「美しい中国」理念を打ち出した。北京世界園芸博覧会の準備期間が、「美しい中国」理念が人々の心に浸透していった時期と重なることが分かる。
北京世界園芸博覧会は中国人の美しい生活を語っている。中国は現在どんどん美しく変わっており、北京世界園芸博覧会はまさにその縮図だ。統計によると、2000年から2017年までに全世界で新たに増えた緑地面積の約4分の1を中国が占め、貢献割合で世界一だ。美しい生活は人々の身の回りの細部に、より現われている。北京環状道路を車で走ると道の両側にはコウシンバラが競い合うように咲き誇り、かぐわしい香りを漂わせている。都市の道路や建築が筋肉と骨だとすると、花園や緑地は流れる血液であり、「血も肉もある」生活を望まぬ人はいない。
北京世界園芸博覧会は世界に向けた中国の緑の呼びかけだ。習近平国家主席は開幕式の演説で「肩を並べて共に歩んで初めてグリーン発展の理念は人々の心に深く浸透し、グローバル・エコ文明の道を安定して遠くまで前進することができる」と述べた。美しいふるさとの建設は人類共通の夢であり、生態系を保護するには各国が手を携えて共に努力する必要がある。現時点で知りうる人類の生存に適した唯一の宇宙空間である地球が「さまよう」ことがあってはならず、各国が心を尽くして守る必要がある。
北京世界園芸博覧会は各国との協力の重要な媒介役だ。中国や他の国々と共に、さらに多くの協力の可能性を探り、生態系保護の道をさらに遠くまで歩みたいと表明する出展国が少なくない。北京世界園芸博覧会によって、この団結の力が凝集され始めた。人類文明の発展には団結と協力が不可欠だ。協力は単一化を意味するものではなく、多様な文明によって人類はさらに遠くまで前進することができる。
北京世界園芸博覧会はエコ文明の交流と相互参考の場だ。エコ文明は人類文明の重要部分をなし、各国は豊富で多彩なエコ文明を育んできた。北京世界園芸博覧会は世界各国の文明、特にエコ文明に交流・理解・協力の場を提供した。各文明はいずれも美の結晶であり、創造の美をはっきりと示している。あらゆる美しい事物は通じ合うものだ。われわれは自国の文明を活力で満たすと同時に、他国の文明の発展のための環境づくりをする必要がある。
北京世界園芸博覧会は中国の盛大な緑の催しであり、世界の盛大な緑の催しでもある。文明は交流によって多彩になり、相互参考によって豊かになる。自らの花園を美しく感動的なものにすると同時に、他家の花園を訪れて知識や経験を教えてもらう。このようにしてこそ、世界という百花園は枝葉が茂り、花々が咲き誇るようになるのだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2019年5月30日