国務院新聞弁公室の29日午後の記者発表会で、国務院港澳(香港・マカオ)事務弁公室の楊光報道官と徐露穎報道官が現在の香港情勢についての立場と見解を述べ、中国内外の記者の質問に答えた。両報道官が伝えた非常に重要なメッセージは、中央政府は最近の香港情勢の推移を緊密に注視し、林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官の率いる特区政府の法に基づく施政を断固支持し、香港警察当局による厳正な取締りを断固支持し、香港特区政府の関係当局及び司法機関が法に基づき暴力犯罪者を懲罰することを断固支持し、国を愛し香港を愛する人々の香港の法治を守る行動を断固支持するということだ。香港にとって現在最重要の課題は、暴力犯罪行為を断固として法に基づき懲罰し、社会を正常な軌道に戻し、香港の良好な法治を守ることだ。(文:呉亜明・人民日報海外版論説員。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
事態の始まりを振り返ると、香港特区政府が法に基づき「逃亡犯条例」改正案と「刑事事宜相互法律協助条例」案を打ち出したのは、現行の法制度の抜け穴を塞ぎ、社会正義を示し、香港の法治を完全なものにするためだった。改正手続きは一貫して法に基づき進められ、改正内容も国際法及び国際社会の実践と合致するものだった。これは完全に正当かつ合理的で、法治精神を体現していた。条例改正問題をめぐり香港社会で争いが起きた後、特区政府は社会各界の意見を幅広く聞き、社会が理性と平静さを回復する後押しをして、条例改正を見合わせることを発表した。これも民意の尊重、法に基づく施政の現れだ。条例改正に対する香港社会の様々な平和的デモや集会を、特区警察当局は法に基づき許可し、保護し続けてきた。
だが6月12日以来、香港の一部の過激なデモ参加者は意図的に暴力事件を引き起こし、その行為は平和的デモ活動の範疇を完全に超えた。こうした過激者は無法の限りを尽くし、勝手なまねをし、立法会ビルに公然と突撃し、これを破壊し、取り締る警察を暴力的に襲撃し、さらには深刻にかみつき傷つけ、中央政府の駐香港機関に突撃し、国章を汚損するなどした。かれらの暴力違法行為は香港の法治精神を深刻に踏みにじり、公共の秩序と安全を深刻に破壊し、「一国二制度」の譲れぬ一線に公然と挑戦するものであり、香港の国際イメージに悪影響を与えた。
暴力は暴力であり、違法は違法だ。いかなる訴えも暴力行為に出る口実にしてはならず、いかなる文明社会と法治社会も暴力の横行を容認しない。この非常事態にあって、香港を気に掛ける市民1人1人が正々堂々と立ち上がり、過激者の行う悪、犯す罪を共に糾弾し、香港を害する彼らの行為を阻止するべきだ。香港の警察部隊は暴力事件と暴徒の故意の挑発に対処する際に、極めて大きな自制を示し、高度の専門性を示し続けてきた。香港を大切にする市民一人一人が、目を擦り、是非を明らかにし、香港警察当局の厳正な取締りを断固支持し、関係当局と司法機関が法に基づき暴力違法行為を懲罰するのを支持するべきだ。
香港情勢にとって最も危険な暴力犯罪行為は現在まだ効果的に阻止されていない。香港にとって喫緊の課題は断固として法に基づき暴力犯罪行為を懲罰し、社会の安定を早急に回復することだ。林鄭月娥行政長官と特区政府の努力の下、香港警察の厳しい取締りの下、数多くの国を愛し香港を愛する人々の一致協力の下、香港社会は必ずや様々な暴力犯罪行為を早期に阻止し、香港社会を改めて正常な軌道に戻すものと信じている。(編集NA)
「人民網日本語版」2019年7月30日