新型コロナウイルスの感染拡大は世界が注目を集める公衆衛生事件となった。発生後、突発的事態に対する中国の努力は国際社会の要請を大きく上回るものだった。それは世界の公衆衛生上の感染症対策を振り返っても今だかつてなかったことだ。中国の感染症状況の予防・抑制は国際社会から賞賛を受けている。(作者:中国伝媒大学教授 趙瑞琦氏 )
世界はまさに新たな段階に入ろうとしている。今後は命に関わる感染病のアウトブレイク(大流行)が常態化するだろう。
今回は中国・武漢から発生したが、次のアウトブレイクはいつ、どこで、どう起きるかわからない。21世紀以降、地球上の大規模な人口がこれまでになく高い頻度で流動するようになった。同時に、気候変動や新たな病気、熱帯雨林の過剰な開発、政府のガバナンスの低さ、地域的な武装衝突など、様々な疾病の爆発と蔓延の可能性が秘められている。しかも一旦疫病が発生すれば、未知のウイルスの変異で伝染病の予防と治療が困難を極めるのは確実だ。
世界保健機関(WHO)の健康危機対応プログラムを統括するマイケル・ライアン氏は昨年6月、「現在世界160の疾病問題を追跡している。うち9件は感染症危険レベルがレベル3(WHOの最高危険レベル)。一度にこれだけの緊急情況に対応したことはいまだかつてない。今後こうした頻度が下がっていくことはまずないだろう。感染症の大流行が常態化していくものとみられる。そこで、国際社会はより多くの資源を持ち出して計画・準備する必要がある。対応を誤れば、世界経済、さらには人類社会に重大な影響を及ぼすのは必至だ」と強調した。
中国の感染症対策における努力と責任感は国際社会に認められている。
今回の新型コロナウイルス感染による肺炎を阻止する中国の努力は、WHO駐中国専門家が言うように賞賛に値する。私たちは、感染症の予防・抑制の経験を細かくまとめ、全面的に最適化し、世界の感染症に対応するべく中国の経験と解決策を提供しなければならない。