深刻なインフルエンザがロシア全域に蔓延している。ロシアの医学専門家は、今回のインフルエンザの発症率と死亡率が過小評価されているとの観点を示した。実際に、インフルエンザは新型コロナウイルスよりも人類に大きな危害を加えるという。
11日付露イズベスチア紙によると、ヴォロネジやウファなどの学校が閉鎖されている。また隔離エリアはサラトフ州、チュメニ州、オレンブルク州、ウリヤノフスク州、ヴォルゴグラード州などに拡大している。現地政府は各種大型活動の開催を禁止した。ロシア保健省によると、コーカサス地方の感染情況が現在最も深刻だ。
ロシアのインフルエンザ研究所によると、インフルエンザと急性呼吸器感染症の発症率が、ロシア全域及び全年齢層で上昇傾向を示している。ロシアの専門家によると、新型コロナウイルスよりもインフルエンザの方が、人類により大きな危害を加える。ロシア国立研究医科大学の専門家の研究によると、昨年9月より米国では1500万人以上がインフルエンザに感染し、約1万人が死亡している。米国では毎年約4万人がインフルエンザで死亡している。世界保健機関(WHO)の統計によると、全世界で毎年65万人がインフルエンザで死亡しており、その大多数が発展途上国となっている。
ロシア通信の11日の報道によると、ロシア消費者権益保護・公益監督局はロシアで発生中のインフルエンザについて、患者は主にワクチン接種を受けていない人と報告した。死者の多くが高血圧、冠状動脈性心疾患、糖尿病、肥満症などの慢性疾患を患っていた。報道によると、同局のアンナ局長は10日、ロシア国内のインフルエンザは現在安定していると述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2020年2月12日