新型肺炎、中国への謝罪要求は荒唐無稽

新型肺炎、中国への謝罪要求は荒唐無稽。世界保健機関(WHO)が先ほど開いた記者会見において、テドロス事務局長は世界の感染対策における「汚名化」(汚名を着せること)現象について心を痛めていると表明した…

タグ:WHO 感染症 ウイルス 拡散

発信時間:2020-03-06 13:22:15 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 例えば米カリフォルニア州の2人の患者は、感染症が深刻な地域を訪れておらず、それまでに確認されていた新型肺炎の感染者とも接触していない。イランで最も早く確認された2人の患者も中国に渡航していなかった。日本のある男性はハワイから帰国後に感染が確認され、短期間内に中国を訪問していなかった。


 中国の権威ある呼吸器疾患専門家の鐘南山院士が先ほど強調したように、ウイルスが最も早く確認されたのは中国だが、中国が感染源とは限らない。そのためFOXテレビの司会が、ウイルスの感染源は中国と言いふらすと、直ちに共演者から遮られた。「新型コロナウイルスの感染源がここ(米国)だったらどうするか」


 いわゆるウイルスの感染源が中国という説にはまったく科学的な根拠がない。一部メディアは新型コロナウイルスを「中国のウイルス」と称しているが、これは極めて無責任だ。いわゆる「中国は謝罪せよ」という要求はまったく理にかなっておらず、荒唐無稽だ。


 一部の西側メディアと政治家の中国「汚名化」の目的は、中国に感染を引き起こしたという濡れ衣を着せることにある。これは中国に対する傲慢と偏見と無知を反映しており、また一部の政治家の感染症を政治目的に利用する卑劣な企みを露呈している。


 「汚名化」攻撃は科学的・理性的な軌道から外れているばかりか、デマ・恐慌・偏見を引き起こし、世界の共同対策の努力を損ねる。WHOが新型コロナウイルスの名称を「COVID-19」としたのは、ウイルスをいかなる地域・国とも関連付けないためであり、ウイルスが初めて確認された地域への差別を回避するためだ。WHO健康危機管理プログラムの責任者であるマイケル・ ライアン氏はさらに、「コロナウイルスは世界的な現象で、全世界に存在する。それがどこかで発生すれば、自然史における不幸な出来事だ。重要なのは我々がその地理的な場所を責めるのではなく、ウイルスにいかに対応し抑制するかに注目することだ」と指摘した。


 人類社会が直面している新型疾病である新型コロナウイルスは、複雑かつ未知の存在だ。ウイルスの感染の経緯を明らかにし、ウイルスの感染源の特定、感染メカニズム、薬品・ワクチンの研究開発などの難題を解消するためには、全世界の科学者による共同の努力が必要だ。


 「汚名化」現象を批判したのと同じ記者会見にて、テドロス氏は昔の経験を振り返った。「私がまだ若いころ、世界の多くの地域が不安定だった。ある人は、人類はいつになったら団結できるのだろうかという疑問に対して、別の星から敵が来た時だと答えた」


 感染源が不明な新型コロナウイルスは現在、人類の共同の敵だ。この運命を共にするグローバル化の時代において、団結と協力は感染対策の最も力強い武器だ。人類は科学で愚昧に打ち勝ち、協力で偏見に反対するべきだ。中国外交部の馬朝旭副部長が5日午前の記者会見で、「公衆衛生の安全という世界的な挑戦に直面した際に一致協力するか、それとも敵視しあうか。肩を並べて戦うか、対岸の火事を見守るか。雪中に炭を送るか、人の弱みにつけこむか。この答えは言わずとも自ずと明らかだ」と述べた通りだ。

 


「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年3月6日

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