何事であれ、批判の声が上がるのは自然なことだ。ましてや感染症が流行している真っ只中とあれば、様々な意見が出てくるだろう。しかし、問いかけたいのは、決して全体の情勢にそぐわないような指摘であっても、わざわざ問題として煽り立てて報道する必要があるのかということだ。『群盲象を評す』という寓話がある。6人の盲人が象の姿かたちについて、それぞれ自分が正しいと思う主張をして対立を深める話だ。対立の原因は、6人がバラバラに象の一部分だけを触って勝手に全体像をイメージしたことにある。
冒頭に紹介した2つの記事は単なる愚かなミスではない。中国の顔に泥を塗ろうという悪意があるもので、マイナス面を過大報道し、主観的意見を客観的事実にすり替えようとしているのだ。
そう、これは彼らの常套手段に過ぎない。感染対策が本当に失敗したなどと、どうして言えるのだろうか。世界的な金融グループであるモルガン・スタンレーは、「資産避難国」としてシンガポール、オーストラリア、そして中国を指定した。米ニューヨークが誇るモルガン・スタンレーが、まさか「感染症対策に失敗した国」を安全と判断するような愚かなミスを犯すはずがないだろう。
「中国国際放送局日本語版」2020年3月8日