▽「中国の経験」をどう生かすか
このほかに高齢者、妊婦、子供などを対象とした手引きも出ている。中国工程院の鐘南山院士率いる研究チームが作った高齢者の新型コロナウイル肺炎予防に関する手引きは特に多くの人が活用している。
中国のこれらの方案は世界に向けても発信されている。例えば、「コロナウイルスが引き起こす疾患は肺炎だけではない」と専門家が判明、世界との整合性を図るため、「上海案」はどこよりも先駆けて「新型コロナウイル肺炎」を「新型コロナウイル病」と改名。世界保健機関(WHO)は新型コロナウイルが引き起こす疾患の正式名称を「COVID-19」とした。「CO」はコロナ、「VI」はウイルス、「D」は疾患を意味する。
胡氏によると、「上海案」の作成者らはその経験と成果が各国の感染症対策にも役立つことを願っているという。
在中国イラン大使館は今月初め、中国の治療案をペルシャ語に翻訳して発表する意向を示した。「中国-WHO新型コロナウイルス(COVID-19)合同考察報告書」でも、中国は新型コロナウイルス関連肺炎について最も理解している国であり、疫学に関する資料、臨床結果と経験を持続的かつ体系的に、リアルタイムで共有し、世界が共に感染症に立ち向かう手助けをするべきと言及している。
馮氏は感染対策の過程を振り返り、「中国には教訓がある、蓄積した多くの経験もある、特に疾患の特徴、感染防止対策の有効性などの面では知見を得ている。これらの経験を、感染者が増えている国に素早く共有することは中国がするべきこと」とし、「国際社会が共にこの世界的な公衆衛生上の緊急事態に対応しなければならない」と呼びかけた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2020年3月9日