▽国際協力の難題をどう克服するか?
パンデミック宣言よりも重要なのは、各国がいかに国際協力を強化し、感染症に対応するかということだ。
いまのところ、国際協力は順風満帆ではない。湯氏は「感染対策の国際協力には3つの難題がある。一つは、多くの国の資源は自国またはその地域に集中していて、国際協力に必要な資金や人的サポートを確保できないこと。例えば、WHOが加盟国に呼びかけた6億7500万ドルの寄付金はまだ半分も集まっていない。二つ目は、先進国の多くが様々な公衆衛生上の課題に直面していること。3つ目は、組織間で有効なメカニズムがまだ構築されていないため、各国で資源を公平かつ有効に分配するのが難しいこと」と説明した。
こうした難題について湯氏は「中国は責任ある大国として、感染の深刻さを認識し、感染対策で有効な経験を積んできた。そのため国際協力においてリーダーシップを発揮することができ、すでにそうしている。中国には国連の『南南協力』の基盤があり、わりと簡単で、低コストかつ有効な方法を発展途上国に広め、その地域に合った感染対策をサポートすることができる」と解決策を分析する。
イタリアは3月10日夜、中国に緊急援助を求め、両国外相が電話で会談。翌22日、四川大学華西医院の専門医らによるチームがイタリアに出発した。中国の医療専門家チームはすでにイランやイラクで支援活動を展開している。中国工程院の鐘南山院士は、欧州呼吸器学会(ERS)のアニータ・シモンズ次期会長とのテレビ会議で、中国の感染対策の成果と経験を紹介した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年3月12日