新型コロナウイルスに見舞われるなか、人々はワクチンの開発と販売に非常に注目し、期待している。情報によると、中国が開発した新型コロナウイルスワクチンがすでに被験者に投与された。被験者は低、中、高の3種の投与量のグループに分かれる。試験の参加期間は3月16日から12月31日まで。
米マサチューセッツ大学医学部終身教授、国際ワクチン学会前会長の盧山氏は中国網の記者に「中国と他国は現在、新型コロナウイルスの試験的なワクチン開発に関する多くの取り組みを行っている。各種ワクチンが人の実験段階に入るとみられる。最終的に多くの人々に使用されるかについては、感染症の発展状況を見る必要がある」と指摘した。
ワクチン開発の難点は?
盧氏によると、ワクチン販売の裏側には科学者、企業、国、社会など多くの集団の努力がある。第1陣のワクチンはおおむね2カ月で開発されるが、改善されたものにするには3−6カ月以上かかる。ワクチンを開発した後には、国レベルで生産を続け販売するかを決定しなければならない。当然ながら感染状況も見なければならない。「個人的には、中国が成し遂げる可能性が非常に高いと思う。中国ほどのペースで多くの資金と力強い政策のサポートを提供できる国が他にはないからだ。これは中国のメリットだ」
盧氏は、新型コロナウイルスが大流行を続ければ、国際社会、世界保健機関(WHO)、各国政府及び国民にとってワクチンの開発・使用が非常に重要になると指摘した。
新型感染症のワクチン開発には巨額の費用がかかり、工場を建設し販売し、製品として定着させなければならない。西側社会の多くの大手製薬メーカーは、ワクチンを開発しても販売できず、投資収益を上げることができないと感じている。現在多くの科学者及び専門機関がワクチンの研究開発について議論している。これは複雑なプロセスで、時間がかかる。意思決定できる頃には感染症が終わっている可能性がある。
盧氏は「ワクチンの販売成功は、各国政府と社会の要求と密接に関わる。中国を含め、我々はワクチンが世界を元通りにすることを非常に必要としている。先ほど多くの人が、このウイルスがインフルエンザのように我々と長期的に共存するのではないかと憶測した。深刻な新型コロナウイルスが引き起こす災いと影響を想像しながら、安心してウイルスと共存できる人がどれほどいるだろうか。わずか18年の間にSARS、MERS、さらに新型コロナウイルスが発生した。新型コロナウイルスは何度も我々の社会に入り、生活を脅かす。私はこれは偶然の出来事とは思っておらず、重視し真剣に向き合うべきと考えている」と述べた。