2020世界平和フォーラム特別オンライン会議の初の対話が16日、北京市で行われた。今回の特別会議のテーマは「ポストコロナ:中国と世界」。
新型コロナウイルス感染症が世界の経済、政治、社会生活などの各方面に衝撃をもたらした。ポストコロナの世界の安全体制をいかに構築すべきか、グローバル化は継続可能か。今回の特別会議に出席した各国の政界の元要人及び専門家・学者は、これらの注目されている問題について建設的な対策を打ち出し、国際社会の安全協力を推進した。
米国の教授:中国は優秀な感染対策で世界に範を垂れた
ハーバード大学のグレアム・アリソン教授は発言の中で、中国の新型コロナウイルス感染対策の努力を評価し、次のように指摘した。中国は優秀な感染対策で世界に範を垂れた。中国は今後もより大きな力を発揮する。世界のワクチン開発において、中国は全世界の科学者に基礎的なデータを提供した。その一方で、米国でコロナが大流行した後、各レベルの機関は対応が遅れ、世界的な経済低迷を引き起こした。大恐慌後で最も深刻な景気後退となった。この条件下で経済活動を再開すれば、より多くの問題が生じる。
アリソン氏は「新型コロナに直面する中米は、相手をパートナーとするのだろうか、それとも敵とするのだろうか。バランスを見いだすことでより良い結果を手にするべきだろう」と締めくくった。
ロシアの専門家:責任ある多極世界を構築
ロシアの世界経済国際関係研究所のアレクサンダー・ディンキン所長は、米国は世界の多元的秩序を単極に引き戻そうとしているとした。ディンキン氏は発言の中で、「米国の経済はすでに歴史的なピークを過ぎており、人種主義問題の台頭が始まった。ポストコロナの米国のソフトパワーはさらに弱まり、危機感をもたらし、民族主義のもと国全体を団結させ外敵を作り出す」と指摘した。
ディンキン氏は「ポストコロナの世界秩序は再構築される可能性がある。現在の米国のようにするのではなく、責任ある多極世界を構築するべきだ」と締めくくった。
ドイツの専門家:コロナで世界の改革が加速
ドイツの国際政治安全保障研究所のフォルカー・ペルテス会長は議論の中で、「新型コロナは世界の改革を加速したが、米国は離脱を繰り返しており、国際秩序への尊重に欠ける。そのため新型コロナににより、我々は国際秩序の効率をさらに注視し、今後いかに改善すべきかを熟考するようになる」と述べた。
ペルテス氏は「より緊密な国際協力によって初めて、世界の公共の健康をより良く維持できる。国際保健体制は未来の類似する危機に対応するためより十分な準備を行うはずだ。国際公衆衛生分野の、より多くの多国間主義に基づく協力を願う」と話した。
中国の新型コロナへの対応について、ペルテス氏は「中国は感染症との戦いで新たなモデルを樹立し、西側諸国に範を垂れた」と述べた。
世界平和フォーラムは2012年に創設された。清華大学が主催し、中国人民外交学会が協賛し、清華大学国際関係研究院が事務局となる、中国初のハイレベル非政府年間国際安全フォーラムで、現在まで8回開催されている。感染症の影響を受け、今回の平和フォーラムはオンライン形式で行われた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年6月19日