米国の記者、武漢ウイルス研究所を取材

米国の記者、武漢ウイルス研究所を取材。武漢ウイルス研究所は大学のキャンパスのようで、繁華街に囲まれ赤レンガの建築物が目立つ。その間には長く広い道路が1本あるのみで、両側にはカメラがびっしりと設置されている…

タグ:ウイルス 研究所 武漢 研究所

発信時間:2020-08-12 11:35:32 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 武漢ウイルス研究所は大学のキャンパスのようで、繁華街に囲まれ赤レンガの建築物が目立つ。その間には長く広い道路が1本あるのみで、両側にはカメラがびっしりと設置されている。入口には警備員が立っている。武漢国家生物安全レベル4(BSL4)実験室、中国で初めて最高ランクのバイオセーフティー認証を受けた実験室がその中にある。米NBCが伝えた。


 NBCは先週金曜日、新型コロナウイルス感染症の流行後、初めて同研究所への立ち入りが認められたメディアとなり、ウイルスの感染源の特定に取り組むハイレベル科学者にインタビューを行った。この武漢の研究所と科学者は、多くの憶測と陰謀論(ホワイトハウスを含む)の焦点になっている。


 見学とインタビューにかかった時間は約5時間で、BSL4実験室も見学することができた。その分厚いガラスで隔てられた密閉空間内では、防護服を着用した技術者が働いていた。武漢ウイルス研究所の王延軼所長は、自分も同僚も不公平な扱いを受けていると感じていると述べた。「不幸にも私たちはウイルス発生源のスケープゴートにされた。ウイルスと戦うための研究や関連活動に従事する人は、誰もが謂れなき、さらには悪意ある非難を受けている。これには憤りを感じ、誤解も免れない」


 武漢ウイルス研究所には世界でリスクが最も高い感染症の病原体や毒素を研究する能力があり、そのため感染症関連の非難に巻き込まれた。


 ホワイトハウスは、コロナウイルスが実験室で作られた、もしくはアクシデントで流出したという説を裏付ける信頼できる証拠を一つも示していない。しかしトランプ大統領は煽り続け、「中国ウイルス」「武漢ウイルス」「カンフルー」といった人種差別的な言葉でこの病原体を呼んでいる。


 王氏と中国科学院武漢分院の袁志明院長は、それぞれ50分のインタビューを受けた。彼らはウイルス発生源が同研究所という可能性を強く否定した。


 袁氏は「もう一度強調するが、私たちは昨年12月30日に病院から送られてきたSARS型、もしくは原因不明の肺炎の検体を手にした。私たちはそれまでこの新型コロナウイルスに触れたことがなく、このウイルスは存在しなかった。実験室から流出するはずがない」と述べた。王氏は「研究所の科学者からこのウイルスの感染者は1人も出ていないが、これはウイルスが同研究所のものではないことを十分に証明できる」と述べた。


 「EcoHealth Alliance」は、感染症の研究と予防に取り組むニューヨーク市の非営利団体だ。ピーター・ダザック会長は武漢研究所と16年協力してきたが、今年になり米政府から経費をカットされた。彼はウイルスが実験室から流出した可能性があるという観点を退けた。「彼らがこれほどスムーズにウイルスの遺伝子配列を公表したということは、何かを隠蔽しようとしていなかったということだ」「ウイルスが実験室から流出したという説にはまったく根拠がない」


 米国立アレルギー感染症研究所のアンソニー・ファウチ所長は今年5月、『ナショナル・ジオグラフィック』に対して、関連ウイルスが実験室からアクシデントで流出したという説には納得できないと述べた。


 世界保健機関(WHO)は、新型コロナウイルスは動物の体内に潜伏していた可能性が高いという姿勢を崩していない。3月に『ネイチャー』に掲載された研究報告の筆者は、同病原体が実験室の関連するコロナウイルスの操作により生じた可能性は「考えにくい」と表明した。同論文の発表の約1カ月前、9カ国の27人の公衆衛生科学者が医学誌『ランセット』に署名記事を掲載し、中国の同業者を支持し、新型コロナウイルスをめぐる間違った情報に反対した。


 袁氏は「中米関係の緊張を願っていない。これが科学の発展、世界の進歩と安定に不利だからだ。私たちは科学技術、精神、関連経験など、米国の科学者から多くを学んだ。今回の感染症においても、私たちは科学を信じ、科学を尊重し、科学者を信頼するべきだ」と述べた。


 「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年8月12日

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