米国のワクチン接種に人種差別、アフリカ系の接種率が白人を下回る

米国のワクチン接種に人種差別、アフリカ系の接種率が白人を下回る。

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発信時間:2021-02-01 14:40:20 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 米メディアが30日に発表した報告書によると、アフリカ系及びラテンアメリカ系などの少数派の人種の新型コロナウイルスワクチンの接種率が、米国の総人口に占める割合を下回っている。一部地域では特に大きな開きがあるという。


 AP通信が分析を整理し、報告書を作成した。データは米17州、及びフィラデルフィアとシカゴの2都市から25日までに得られたもの。


 報告書によると、上述した州及び都市には、アフリカ系などの少数派の人種の接種率が白人を下回る現象が存在しており、一部地域では格差が特に顕著だという。


 メリーランド州を例とすると、アフリカ系が人口の30%を占めており、さらに医療従事者の40%を占めている。ところが接種済みの住民のうちアフリカ系は16%のみ。医療従事者の第1陣の接種を考慮すると、この16%のアフリカ系の住民のうち一般人の割合がさらに低いことが分かる。


 フィラデルフィアの人口のうちアフリカ系は40%だが、接種済みの住民に占める割合は14%のみ。シカゴの人口のうちアフリカ系は30%だが、接種済みの住民に占める割合は15%のみ。


 AP通信はその原因について、「歴史的に長く差別されてきたため、アフリカ系の米国人は医療機関に不信感を持っており、ワクチン接種を望まない人が多い。アフリカ系住民のコミュニティに分配されるワクチンが相対的に少ない。接種は主にオンラインで申請するが、一部の低所得者は関連情報をスムーズに入手できない」と分析した。


 ニューヨークの人種平等を促進する公益機関の責任者は「医療・保健分野の人種差別は感染症の前から存在していた。不公平はコロナ禍でより深刻になっている。少数派の人種が接種を受けられなければ、状況は悪化するばかりだ」と述べた。


 米疾病予防管理センターが発表したデータによると、新型コロナウイルスの感染者のうち、アフリカ系、ラテンアメリカ系、原住民の死亡率が白人の3倍弱となっている。


 米公共メディア研究実験室がこのほど発表したデータによると、原住民及びアフリカ系の米国人の死亡率が最も高い。米国国立衛生研究所のアフリカ系免疫学者は先ほど、一部の病院では人工呼吸器が不足した場合、アフリカ系への人工呼吸器を使った治療を真っ先に断念すると述べた。


 米マサチューセッツ州選出上院議員のエリザベス・ウォーレン氏は、「米国の長期的かつ構造的な人種主義により、多くのアフリカ系の家庭が質の高い医療サービスを受けられなくなっているが、新型コロナウイルスによりこの問題がいっそう深刻化した」と話した。


 「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年2月1日

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