今年は中国のWTO加盟20周年だ。中国のWTO加盟は中国の対外開放の歩み、世界経済のグローバル化の道筋に対して節目としての意義を持つ。この20年は中国経済が高発展し、人民の生活水準が大幅に改善された20年だ。また中国と世界が深く融合し、チャンスを共有し共に成長した20年でもある。
この20年に渡り、中国は常に権利行使と義務履行を結びつけ、自国の発展と世界の共同発展の促進を結びつけ、国際経済・貿易協力の参加と世界経済ガバナンスの変革の促進を結びつけた。2010年にWTO加盟時の約束をすべて果たし、かつ多くの面で予定以上の貢献を成し遂げた。WTOのラミー元事務局長を含む多くの専門家と当局者が、中国のWTO加盟に「Aプラス」の高評価を与えた。
貿易円滑化について、中国は常に開放的な姿勢を保ち、腕を広げより多くの高品質国際商品・サービスの中国市場進出を歓迎している。中国の関税の全体水準はWTO加盟前の15.3%から7.5%以下に下がっており、大半の発展途上国を大きく下回り、先進国及び先進市場の対外開放水準に近づいている。中国の2001−18年の貨物輸入額の年平均増加率は約13.6%で、世界平均の6.8%を上回った。中国の商品輸入額は2009−18年の間に1.12倍増加し2兆1400億ドルにのぼり、商品輸出額を1.07倍上回った。サービス輸入額は3.3倍増加し5258億ドルにのぼり、サービス輸出額を1.63倍上回った。また中国は世界で初めて「輸入」をテーマとし国家級博覧会の開催を試みた国だ。昨年のコロナ禍にも関わらず輸入博覧会は「ストップボタン」を押さず、オンライン・オフラインに力を入れた。世界と市場のチャンスを共有し、世界経済の回復を促そうとする中国の誠意ある願いを示した。昨年の第3回輸入博における意向成約額は累計726億2000万ドルで、前回より2.1%増加した。他にも中国は越境ECや市場調達貿易方式を始めとする貿易の新業態・新モデルを推進している。昨年の越境EC貿易額は31.1%増の1兆6900億元だった。
市場参入について、中国は持続的に外商投資参入ネガティブリストの項目を削減し、全面的に待遇を平等にしている。現在120以上の部門を開放しており、WTO加盟時に約束した100部門を大幅に上回り、かつ先進国の平均である108部門を上回っている。中国政府が昨年末に発表した「外商投資奨励産業目録(2020年版)」は19年版より127項目増加し、外商投資参入範囲をさらに拡大した。特に奨励類目録に属する外商投資プロジェクトは、関連法規に基づき納税や土地使用などの優遇を受けられる。中国の外資導入額が着実に増加しており、昨年の中国の実行ベース外資導入額は逆境のなか6.2%増の9999億8000万元にのぼり、世界最大の外資流入国になった。外資導入規模が拡大し、増加率及び世界に占める割合が上昇した。総額1億ドル以上(新設もしくは増資)の外資大型プロジェクトは12.5%増の938件で、BMW、ダイムラー、シーメンスなど一連のリーディングカンパニーが中国で増資し、生産を拡大した。