外交部(外務省)の趙立堅報道官は26日の定例記者会見で、「国際社会ではここしばらくの間、新型コロナウイルスの起源解明問題を政治化する米国を批判し、フォート・デトリックの調査を要求する理性の声が高まり続けている。米国は早急に透明性と責任ある姿勢を示し、世界に真実を明らかにするためにWHOの専門家をフォート・デトリックの調査に招待すべきだ」と表明した。
最近、各国のメディアや専門家の間から、起源解明問題を政治化する米国を批判し、米国とフォート・デトリックに対する調査の必要性を指摘する声が次々に上がっている。趙報道官はこれについて、「米国の一部は起源解明を利用した政治工作に固執し、自国の不十分な新型コロナ対策から注意をそらさせ、責任を転嫁しようと企んでいる。その悪意ある意図は、とうに世界の人々に見抜かれている」と指摘。
「米国は新型コロナウイルスの感染者数が世界で最も多く、初期の感染例が確認された時期も早まり続けており、フォート・デトリックと『電子タバコ病』との間の疑惑も解消されていない。研究所を調査する必要があるのなら、WHOはフォート・デトリックを調査すべきだ」と述べた。
最新の集計では、WHOにフォート・デトリックの調査を求める中国ネットユーザーの署名はすでに1300万筆を超えている。だが米側はいまだに前向きな対応をしていない。署名活動に使用するサーバーが米国内の複数のIPアドレスからサイバー攻撃を受けたとも報じられた。これについて、趙報道官は「米側は2つの点について、中国のネットユーザーに説明する必要がある」と指摘し、以下を挙げた。
(1)フォート・デトリックをめぐる様々な疑わしい点について、米側は責任ある説明をすべきだ。1000万の中国ネットユーザーの正義の声を前に、なぜ米国はまだ知らぬふりをするのか。米側はなぜ再三にわたり覆い隠し、遅々としてフォート・デトリックの問題に返答しないのか。米側は透明だと公言していたのではなかったか?その透明性はどこにあるのか?
(2)署名用のサーバーが米国由来のサイバー攻撃を受けたことに関して、米側は責任ある説明をすべきだ。つい先週にも、米側は特定の同盟国を糾合して、サイバーセキュリティの問題で中国にいわれなき非難を加え、中国のイメージを毀損した。今回、署名用のサーバーが攻撃された事件によって、改めてサイバーセキュリティにおける米側の偽善性とダブルスタンダードが露呈し、世界最大の「ハッカー帝国」としての米国の真の姿が明らかにされた。
「もし米側が本当にサイバーセキュリティを『守り』、言論の自由を『支持』するのなら、国内のハッキング・サイバー攻撃行為を放任する一方で、デマを飛ばして他国を中傷するのではなく、反省・自省し、各国と共にサイバーセキュリティを守るべきだ」と趙報道官は述べた。(編集NA)
「人民網日本語版」2021年7月27日