第13期全人代第5回会議の解放軍・武装警察部隊代表団の呉謙報道官は9日、記者の質問に答えた際、今年の国防予算の編成状況について説明し、次のように述べた。新華社が伝えた。
中国政府は国防建設と経済建設の協調ある発展という政策を堅持し、国防上の必要性と国民経済の発展水準に基づき、国防費の規模を合理的に決定している。近年、中国政府は経済と社会の持続的で健全な発展と同時に、国防費の合理的・安定的増額を総体的に維持し、国防力と経済力の足並みを揃えた向上を促進している。
2022年の全国予算における国防費は1兆4760億8100万元(1元は約18.3円)(うち中央政府予算が1兆4504億5000万元)で、前年の予算執行額より7.1%増加した。増加した国防費は主に、▽第14次五カ年計画における軍隊建設の方針に従い、計画した任務の実行推進を全力で確保し、武器・装備の現代化を加速すること▽新時代の人材による軍強化戦略を実施し、軍事要員の能力・質、構成・配置、育成・管理の全面的なモデル転換と高度化を推進すること▽国防・軍隊改革を深め、軍事政策制度など重大改革を確保すること▽国の経済・社会発展の水準に見合った、部隊の活動・訓練・生活条件の持続的改善、将兵の生活・福利待遇の向上に充てられる。
中国政府は国防法や予算法など法規の要求に従い、毎年の国防予算を政府予算案に組み込み、人民代表大会での審査・承認を経て、法に基づき管理・使用するとともに、国防予算の総額を対外公表している。中国は国連の軍事費透明化制度に積極的に参加し、2008年以降、前会計年度の軍事支出報告書を毎年国連に提出している。
いわゆる「隠れた軍事費」を大げさに宣伝する外部勢力があるが、これは全く根拠のないデマに過ぎない。
中国の国防費は米国等の軍事大国と比べると、まだ低い水準にある。中国の国防費は、対GDP比、国家財政支出に占める割合、さらには国民1人あたりの国防費、軍人1人あたりの国防費のいずれにおいても、比較的低い水準にある。
中国の国防費の増額は、複雑な安全保障上の試練に対処するためにも、大国としての責任を果たすためにも必要なことだ。中国軍が常に国益を守り、世界平和を維持するための揺るぎないパワーであることは、すでに歴史によって証明されているし、これからも証明され続けていくだろう。(編集NA)
「人民網日本語版」2022年3月10日