欧州は東に目を転じればチャンスが増える=スイス専門家

中国網日本語版  |  2022-03-31

欧州は東に目を転じればチャンスが増える=スイス専門家。今回の首脳会談は、ウクライナとロシアの衝突を背景に開かれる。西側はこれまでロシアに向け一連の制裁を行ってきた…

タグ:EU オンライン 首脳会談 ウクライナ

発信時間:2022-03-31 14:36:44 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 双方の緊張を和らげるべく、EUと中国は4月1日にオンライン首脳会談を開く。これは欧州委員会上級副委員長兼貿易担当欧州委員のドムブロウスキス氏が、取材中に示した願いだ。(文=ピーター・ケーニッヒ 世界銀行の元上席エコノミスト)


 今回の首脳会談は、ウクライナとロシアの衝突を背景に開かれる。西側はこれまでロシアに向け一連の制裁を行ってきた。これらの制裁がロシアに及ぼす影響よりも、西側(主に欧州)に及ぼす損失の方が大きいことは、正確に分析できれば分かることだ。


 ロシアとウクライナが29日、トルコで行った交渉には進展があった。間もなく開催される中国・EU首脳会談は、欧州が交渉に新風を吹き込む格好の機会となる。欧州は中国を調停者として招くことができる。中国がロシアとウクライナの双方と友好関係を持つことを考慮すると、この措置は積極的な成果をもたらすかもしれない。


 現在の中国との緊張緩和のほか、EUは中国と貿易交渉を展開し新たな貿易協定を結べるかもしれない。これは欧州から歓迎される。衝突と感染症はすでにサプライチェーンを断裂させている。欧州では食品不足が発生し、飢餓も発生するかもしれない。中国はこれらのサプライチェーンを修復するための絶好のパートナーになり、欧州の食品及びその他の生活必需品の需要を満たせるかもしれない。


 首脳会談は制裁措置を見直す機会を双方に与えるかもしれない。制裁がいかなる政治的対立も解消したことがなく、むしろ対立の意識を深めたからだ。制裁解除は平和と中国・EU関係の安定に向かい一歩を踏み出すだろう。


 間もなく開催される首脳会談はまた、欧州が東を見る機会でもある。ユーラシアの地政学的関係と貿易関係、特に中国との関係を維持できる。例えば2001年に創設された上海協力機構は世界の4割以上の人口をカバーし、世界の3割超のGDPを占めている。EUにとってこれは非常に魅力的な協力パートナーだ。欧州は再び東側と西側の間で優れた方を取る貿易の自由を手にする可能性がある。経済関係が政治関係を決めることから、このような貿易はウィンウィンの貿易を意味し、平和的共存をもたらす。


 全体的に見ると、ユーラシアは欧州の論理的意義での市場だ。その陸地面積は5500万平方キロメートルにのぼり、世界の7割の人口が暮らしており、世界のGDPの3分の2を占めている。歴史的に見ると、欧州は常にユーラシアの切り離せない部分だった。分かりやすい例は、2100年を超える歴史を持つ古代シルクロードで、欧州はその重要な構成部分だった。「一帯一路」イニシアチブは古代シルクロードの原則に基づき計画された。これは大陸を跨ぐ長期政策及び投資プロジェクトであり、インフラ発展を促し、各国経済間の融合を早めると同時に、各国の主権を確保する。

 

 より広い意義で論じると、一帯一路はアジア、欧州、アフリカ大陸、近隣海域の連結を促し、最終的にアメリカ大陸に到達する。ギリシャ、イタリア、フランス、ドイツなど一部のEU諸国がすでに一帯一路とつながっている。より大規模な連結により、欧州は貿易や科学研究協力などの分野で一連の独特なチャンスを手にする。またサプライチェーン断裂によるモノ不足の時代に真の意義の経済援助を手にする。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年3月31日

Twitter Facebook を加えれば、チャイナネットと交流することができます。
中国網アプリをダウンロード

日本人フルタイムスタッフ募集     中国人編集者募集
「中国網日本語版(チャイナネット)」の記事の無断転用を禁じます。問い合わせはzy@china.org.cnまで