(三)経済制裁の乱用による破壊的な効果について。近年の世界経済の混乱と無秩序は、米国が経済制裁と貿易規制措置を乱用していることと関係している。世界各国は多国間貿易体制が確立する貿易措置を尊重すべきだ。いかなる一方的な制裁と報復も多国間貿易ルールに合致せず、かつ貿易の歪みと市場の変動を引き起こしやすく、国際貿易の安定的な発展に不利だ。ゆえに一方的な制裁への反対を、今年のG20財務大臣会議の議事日程に上げるべきだ。これは現在の国際貿易発展の現実的な問題の解消を促す。
世界経済の発展を制約する問題は多く、一部は解消が待たれる非常に切実な問題だ。今回のG20財務大臣・中央銀行総裁会議は、現在の際立った問題と世界経済が直面している現実的な困難に焦点を絞り、経済成長に影響を及ぼすネガティブな要素を全力で排除し、世界経済の発展を正しい軌道に戻すため積極的に取り組むべきだ。地政学的な対立に力を注いではならず、また米国がその地政学的私利を実現するためのツールになるべきでもない。(筆者・霍建国 元中国商務部研究院院長)
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年4月21日