中国の張軍国連大使は19日、「ロシア・ウクライナ紛争の拡大・長期化という見通しが懸念される。一刻も早い停戦こそが、ウクライナの人道危機を解決する根本的な道だ」と指摘した。
張大使は同日、ウクライナの人道問題に関する国連安保理会合で、「中国は紛争当事者に対して、最大限の自制を保ち、国際人道法を厳格に遵守し、民間人や民間施設の安全を保護し、人道支援活動に便宜を図るよう改めて呼びかける。当事者は人道問題について意思疎通を強化し、人道回廊の開設や安全な人員退避の実施などの問題で調整し、協力するべきだ」と指摘。
ロシアとウクライナの交渉については、「中国はロシアとウクライナに対して、対話と交渉という大きな方向性を堅持し、絶えず溝を埋め、停戦実現のための環境を整えていくよう呼びかける。他の各方面も外交交渉の支持に力を向けるべきだ。武器を大量に送り続けることは和平をもたらさず、紛争を長引かせ、エスカレートさせ、人道的災害をさらに悪化させるだけだ」と述べた。
制裁のもたらす重大な結果については、「制裁のもたらす負のインパクトを重視し、取り除く必要がある。包括的で際限なき制裁は、すでに深刻な波及的影響をもたらしている。数多くの発展途上国は紛争の当事者ではないのに、重い代償を払わされている。これは不公正であり、不合理でもある。国際社会は協調を強化し、食糧とエネルギーの供給と価格の安定を保つべきであり、不必要な輸出制限は避けるべきだ。他国の外貨準備の恣意的凍結も、同様に他国の主権に対する侵害となり、経済的相互依存の武器化に他ならない。このようなやり方は世界経済安定の基盤を損ない、国際関係に新たな不確実性とリスクをもたらすものであり、できるだけ早くやめるべきだ」と述べた。(編集NA)
「人民網日本語版」2022年4月21日