G20外相会合出席のためバリ島に滞在中の王毅国務委員兼外交部長(外相)は7日、インドのジャイシャンカル外相とウクライナ問題について意見交換し、現在のウクライナ情勢をめぐる中国側の3つの懸念として、以下を挙げた。
(1)これを利用して冷戦思考を煽り立て、陣営対立を宣伝し、「新冷戦」を作り出すことに反対する。厳しく複雑な試練を前に、世界は分断ではなく団結を重視し、対立ではなく対話を必要としている。中国は引き続き揺るぎなく歴史の正しい側に立ち、和平交渉促進の側に立っていく。
(2)ダブルスタンダードを用いて、中国の主権及び領土的一体性を損なうことに反対する。いくつかの国々はウクライナ問題においては主権原則を強調するが、台湾地区問題になると中国の主権と「一つの中国」原則に絶えず挑戦し、さらには意図的に台湾海峡情勢に緊張を作り出している。これは露骨なダブルスタンダードだ。中国は、ウクライナ危機と台湾地区問題を同列に論じる企てを拒絶し、自らの核心的利益を断固として守っていく。
(3)他国の正当な発展権益を損なうことに反対する。ウクライナ危機を口実に、中国など他国への一方的制裁を発動する国があるが、これは正当でも合法的でもなく、国家間の正常な交流を損ない、国際貿易の通常のルールに違反し、ウクライナ危機の複雑化と拡大も招いている。各国はこれを共同で阻止し、開放的で公平かつ差別のない国際協力環境の構築に努力するべきだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2022年7月8日