中国新聞社によると、国連開発計画(UNDP)は16日、「2005年中国人間開発報告書」を北京で発表した。同報告書は、UNDPの委託を受けて中国発展研究基金会が執筆した。同報告書は、奇跡的な中国経済成長の「受益者」と「落後者」の間のみぞが拡大しつつあるとし、この不公平は、特に地域間、都市間、男女間、階層間で目立って見られると指摘した。同報告書は、「中国の社会的弱者、特に農民、出稼ぎ労働者、失業者などは、極度の貧困状態にあり、現在拡大しつつある不公平のまさに被害者だ」と指摘した。
国務院発展研究センターの王夢奎主任(中国発展研究基金会理事長)は同報告書の序文の中で、次のように述べている。「中国が進める小康社会(いくらかゆとりのある社会)の全面的建設と現代化が追求するのは、経済成長だけではなく、経済発展を前提として社会の全体的進歩を実現し、発展と改革の成果を国民全体に享受させることでもある。経済制度改革と経済の急速成長に伴い、中国の社会や経済の構造には現在、深刻な変化が起こっている。社会と経済の構造転換は、極めて難しく複雑なことだ。大量の政策問題や現実の問題を解決する必要があり、また比較的長いプロセスを経る必要がある
「人民網日本語版」2005年12月17日