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対外関係

 

順調に発展する中・欧関係

二〇〇〇年は、中国がEUと正式な関係を樹立して二十五年目の年であった。中・欧間ではハイレベルの往来が頻繁に行われ、各分野の互恵協力関係がたえず広く切り開かれた。

十月にはシラク仏大統領が中国を公式訪問し、江沢民主席と同大統領は会談のなかで一連の重要問題について共通認識に達するとともに、重要な国際実務における両国の協議・協調をいちだんと強める決意を示した。

朱鎔基総理は、EU議長国を務める仏大統領、EU委員会主席と第三回中・欧首脳会談を北京で行い、各分野での協力のさらなる拡大について広い範囲で一致をみた。

また朱鎔基総理は、ドイツ、イタリア、オランダ、ベルギー、ルクセンブルグ、EU本部を成功裏に訪問し、中国とEUとの長期的、安定的、建設的なパートナーシップのさらなる発展を力強く推し進めた。

 

すべての隣国との間で友好的な付き合い

中国は世界で最も隣国の多い国であり、すべての隣国との間で長期的で安定した善隣友好関係を樹立、発展させ、互いに理解し合い、尊重し合い、平等につき合い、互恵協力を行って、よき隣人、よきパートナー、よき友人となることを願っている。中国はすでに、地域の平和と安定を維持するための重要な要素となっており、周辺の隣国との関係も着実に良好な進展をとげた。

二〇〇〇年、中国の周辺外交はいちだんと活発化した。中国は、朝鮮半島で起きた大きな変化に適時に対処し、終始独自の役割を発揮して、朝鮮半島の北南双方の関係緩和を断固支持し、交流を繰り広げて、半島の自主的平和統一の実現を支持した。中国は引き続き朝鮮半島の平和と安定を促進するために自らの努力をしている。五月には、金正日朝鮮労働党総書記・国防委員会委員長が中国を成功裏に訪問し、中朝の伝統的友誼がいちだんと強化され、発展した。十月には、朱鎔基総理が韓国を公式訪問し、双方は、中韓協力パートナーシップを全面的協力の新たなステップへと進めることで合意した。

中国と東南アジア諸国との関係は新たに進展し、各分野での互恵協力がたえず深まっている。江沢民主席は、ラオス、カンボジア、ブルネイへの歴史的な訪問を成功裏に行い、東南アジアの多くの国の指導者も相次いで中国を訪れた。中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)との間で、新世紀に向けた善隣相互信頼パートナーシップを樹立するという大きな方向性が確立されたあと、二〇〇〇年までに、ASEANに加盟十カ国との間で二国間協力の枠組みを強化する文書がそれぞれ調印もしくは発表された。朱鎔基総理は、シンガポールでの第四回ASEAN+中日韓(10+3)会談および中国+ASEAN首脳(10+1)会談に出席した期間中、中国の対東南アジア協力・発展の進路に対する考えを明確に述べ、一連の地域協力の強化に関する具体的な提案を提出し、中国側の誠意を示し、加盟諸国から称賛を浴びた。

中国と南アジア諸国との関係も引き続き発展した。インドのナラヤナン大統領とパキスタンのムシャラフ行政長官がそれぞれ中国を訪問し、中印関係は明らかに回復、改善をとげ、中パの伝統的友誼はいちだんと強まった。

中国と中央アジア隣国とは、「上海五カ国」首脳会議の協力体制を通じて地域協力を繰り広げ、積極的な発展の勢いを保った。江沢民主席はタジキスタンを訪問して、中国・ロシア・ハザクスタン・キルギス・タジキスタン第五回首脳会談に出席し、五カ国元首は、共同で「ドゥシャンベ宣言」に署名し、民族分裂主義、国際テロリズム、宗教原理主義に五カ国が共同で反対することを宣言するとともに、二十一世紀の善隣友好と平和協力の構築について重要な共通認識に達した。「上海五カ国」協力体制は、地域の安全を維持し、安定と発展を促進する面でますます重要な役割を果たしている。

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