上海青年報によると、中国の昨年のテレビ市場のブームと方向性をまとめた報告書「中国テレビドラマ市場報告(2005-2006)」が13日、上海で発表された。同報告は11日から開催されているイベント「上海テレビ祭」主催側が、テレビリサーチ会社の央視索福瑞媒介研究公司との協力で作成した。注目すべき点として、テレビドラマ市場で長年人気トップを保っていたサスペンスドラマの順位が昨年は後退し、代わって「伝奇劇」と呼ばれる時代劇などの物語ドラマがトップに立った。
同報告によると、「伝奇劇」作品の視聴率は20.5%。同報告の作成者によると、「伝奇劇」には、史実をベースにした時代劇や、娯楽性を高めた大衆向け伝記作品など、幅広いジャンルが含まれる。
昨年、テレビドラマの放送話数は03年比5.8%増加した。毎日のテレビドラマ視聴時間は1人当たり平均56.5分で、ゴールデンタイムが最も多かった。平均視聴時間が最も長かったのは華北地方。
同報告は、テレビドラマ市場の新ブームについて次のようにまとめている。
▼テレビドラマ市場は全体として供給過多だが、優れた作品は不足している。
▼テレビドラマの取引価格は視聴率によって決まる傾向にある。
▼有料映画チャンネルが進出しつつある。
▼中国のテレビドラマ導入政策が緩和され、国産ドラマの対外販売が可能な地域・ジャンルが拡大した。
▼韓国の長編ドラマの人気が高く、国産ドラマへの打撃になっている。
「人民網日本語版」2005年6月14日