「東京の街は歩いて家に帰る人で溢れたが、その行列は一歩ずつ地道に進んでいた。秩序が乱れることはなく、騒動が起こる事もなかった。道路では酷い渋滞が発生していたが、クラクションの音は聞こえず、目の前で無声映画を見ているようだった」ブログコメントより。
「地震のあと、何百人もの人が広場に避難したが、タバコを吸う人は1人もいなかった。周辺の商店から毛布、水、ビスケットなどが配られ、男性が女性を助けていた。そして3時間後、人々は帰り始めたが、地面にはゴミ1つ残っていなかった。何も散らかっていなかったのだ」ブログコメントより。
他人に迷惑をかけない 人前で泣く日本人はほとんどいない
「人に迷惑をかけない」これは日本人の常識であり、小学校の「道徳」の授業の最初のテーマにもなっている。人に不快感を与えたり、心配させたり、煩わせたりすることは全て「迷惑をかける」ことになる。
集団行動を守る
日本人は自分の悲しみをあまり見せず、自分を心配し、気にかけてくれる人に対し、申し訳ないという気持ちになる。大地震のなか、家族や友達が不幸に遭っても、日本人はあまり大声で泣き叫んだりはしない。沈痛な面持ちでひっそりと突然の悲劇を受け入れるだけだ。助けられたときでも、「ありがとう」の代わりに「すみません」と言う人が少なくない。感謝の気持ちよりも人に迷惑をかけてしまったことが先立ってしまうのだ。
また、人に迷惑をかけないことは、日本人の忍耐力と自制心にも表れている。道端に唾を吐く、騒ぐ、列に割り込む、ゴミを道端に捨てる…などなど全て「迷惑をかける」行為である。
このような社会のマナーを人々が自主的に守るようになると、一部の「細かいことを気にしない大雑把」な人も少しずつ遠慮するようになる。大地震のような生死に関わるときでも、日本人は必死に秩序を守っていた。略奪や暴走は日本では決して起こらないと言っても過言ではない。
ここまで深刻な大震災に見舞われても、日本という民族の秩序を守る姿勢や冷静さは、災難の惨劇を緩和することができ、人々の心に少なからずの安心感を与えることができる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年3月15日