秩序を守る教育
大災害に直面した日本人の秩序正しい行動や落ち着いた態度は、社会全体の粘り強さを示す。粘り強さはどうやって培われたのか、日本人の国民性から答えを探すことができる。例えば、「生死無常」という人生観は、人々の生活態度を勇気付け、振る舞いの規範としてプラスに働いている。しかし、社会秩序はこのような道徳的価値観が直接もたらしたものではない。一人一人の行いが価値観に感化され、人と人が共通認識を持ち、「和」を持って行動することによって初めて社会秩序は保たれるのだ。大震災後の日本は秩序が維持され、社会の「雑草魂」を見せ付けた。これは紛れもなく、国民性の表れであり、教育や防災訓練、地域コミュニティーの形成、物に頼らない豊かさをもつ社会の進歩の賜物である。
法律による災害防止
地理的条件によって、日本は危機対応能力を育てることの大切さを強く認識している。1995年の阪神・淡路大震災後、民間の災害対応グループがいくつも誕生し、住宅・地域の整備はより合理的なものなった。3度にもわたる「建築基準法」の改定によって、各建築物の耐震基準は厳しく規定され、もっとも高いレベル8に引き上げられ、その基準を100年間以上保たなくてはいけないと定められている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年3月15日