作者:朱沿華
「中国で最も有名な日本の評論家」として知られる加藤嘉一さんの新書「中国人は本当にそんなに日本人が嫌いなのか?」の発行部数が5万冊を突破し、新書で売上トップを記録した。宮本雄二・前駐中国大使は「この本が売れているのは、今回の大地震で中国が日本を支援したのと密接な関係がある」と話す。
宮本氏によると、3・11巨大地震と津波、原発事故の後、中国は上は国の指導者から下は一般市民まで日本に大きな関心や同情を寄せ、支援をした。胡錦涛主席は日本大使館に自ら出向いて犠牲者お悔やみを述べ、温家宝総理は菅直人首相に何度も電話をかけた。中国の辺鄙な田舎の人々までも日本の被災地に義捐金を寄付した。こうしたことが日本の国民に感動を与えた。
「以前であれな、日本のメディアは中国の反日感情を報道し、あたかもすべての中国人が日本人を嫌っているかのようだった。今は多くの日本人がこうした論調を疑問視し始めた。そのため人々はこの本を通じて本当の状況は一体どうなっているのか知りたがっている」。
日本人の多くが地震や津波で命の危険を冒し、中国人研修生を救ったことについて、中国に10年間住んでいた宮本氏は「実際は一般の日本人と中国人はちょっとした接触ですぐに友情を結ぶことができる」という。3年前、四川大地震の折に、彼は駐中国全権大使を担当しており、日本各界からの視線への支援を目の当たりにした。「中国の四川にしても、日本の東北にしても両国の国民は自然災害を前に互いに心から助け合おうとしている。地球村の一員として、私たちの思想と理念はどんどん近づいている」と宮本氏は指摘する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年4月22日