北京時間27日未明、米連邦準備制度理事会(FRB)は今年3回目の利上げに踏み切った。その後中国中央銀行は、前回となる今年6月の利上げの時と同じ落ち着きを示し、追随を回避した。
「FRBの利上げは、自身に余地を作るためだ」中国人民銀行の盛松成参事によると、米国の今回の好景気はすでに長めとなっており、現在の金融政策の課題はこれを極力維持することだ。そのため経済が過度に熱した際に、「冷水」を浴びせる必要がある。またFRBの利上げとバランスシート縮小が、未来の景気低迷に備えた逆方向の操作ならば、利下げやバランスシート拡大に向け余地を作っていることになる。
これを背景とし、盛氏は「米国の利上げへの追随は、中国の現在の国内経済情勢にとって適切ではない。中国が現在すべきことは、実体経済の資金調達コストの引き下げで、企業の資金調達が困難で高コストという問題を解消し、経済の安定成長を促進することだ」と指摘した。