投資、輸出、消費は、経済成長を牽引する「3頭立て馬車(トロイカ)」だ。ここ数年にわたって中国では経済発展段階の変化、生産構造の合理化と国民の所得向上が進むなか、経済成長が投資と輸出への依存から、消費、投資、輸出が共同で牽引するかたちへと次第に転換してきた。同時に、世界経済の重要なエンジンの一つとして、中国経済発展の行方に世界が注目するようになった。
消費の高度化は、国慶節連休の「実績」から「中国の自信」が伝わってくる。今年の国慶節連休中、全国小売・飲食企業の売上高は約1兆4千億元に上り、1日当たりでは前年同期に比べ9.5%増加した。全国受入国内観光客数は前年同期比9.43%増の延べ7億2600万人、全国観光収入は9.04%増の5990億8千万元だった。衣食・日用品消費の質が向上し、オンライン・ツー・オフライン、モバイル決済などの新たな形式が発達し、クオリティ、カスタマイズ、体験の消費ブームを引っ張り、消費の高度化が勢いを増している。
各種の消費統計によると、ここ数年は、「単なる購入」から「満足感を得る」ことへ、商品から体験の購入へと変わりつつあり、国民消費の目的が量から質の追及へと転換。消費の高度化は後戻りしない必然的トレンドとなり、サービス消費市場の巨大な潜在力をクローズアップすると同時に、中国経済のハイクオリティな発展基盤も強固にした。商品販売の成否を決めるのは、消費の高度化につながるかどうかがポイントとなる。