中国は世界最大の牛肉輸入国になっている。2021年、中国の輸入需要が増加し世界の牛肉供給が限られている中、世界の多くの地域で牛肉価格が高騰し、EU諸国の養牛業者は受益した。ドイツ農業誌が伝えた。
米農務省は、今年の中国の牛肉輸入量は10%増加し325万トンの最高を記録すると予想した。2022年の中国の牛肉生産量は692万トンに増加する見込みだが、需要の約1015万トンにはるかに足りない。
中国、ひいては世界の牛肉市場の発展における主な不確定要素は新型コロナの先行きである。北京は「動的ゼロ」政策を継続し、厳格な防疫措置を実施しており、牛肉の消費量と輸入量はコロナ感染の断片的な流行により変動するとみられる。
そのほか、政治要素の中国の農産品輸入への影響も大きくなっている。例を挙げると、オーストラリアの一部牛肉供給業者は中国市場への輸出を禁止された。
中国の最も重要な牛肉供給国であるブラジラも2021年に影響を受けた。昨年から8月までの対中輸出量はブラジルの牛肉輸出量の58%に達したが、人の狂牛病感染が二度報告されて以降、ブラジルの牛肉の対中輸出は停滞している。2022年、ブラジルは中国の牛肉輸入需要増加による主な受益者になる可能性が高い。
米国も中国に牛肉を輸出する主な国である。昨年、中米両国はより良好な市場参入条件について合意し、米国の中国への牛肉輸出量は爆発的に増加した。しかし、牛の飼育頭数に変数が存在することから、米国は輸出を減らす可能性がある。一方で、オーストラリアの牛肉は再び中国で高いシェアを占める可能性が高い。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年1月24日