内蒙古、急ピッチで進む草原経済

人民中国  |  2007-08-16

内蒙古、急ピッチで進む草原経済 。

タグ:草原 経済

発信時間:2007-08-16 15:03:55 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 

内蒙古フフホト市ホリンゲル県の「蒙牛」澳亜モデル牧場は、敷地8848ムー。オース トラリアから導入した1万頭の乳牛を飼育している。世界の先進レベルの近代的な設備を導入した「回転盤式」の搾乳装置は、一回で60頭の乳牛を同時に搾乳できる

 内蒙古自治区は、88万平方キロの草原を有している。それを資源として、牛乳、カシミヤ、駱駝の毛、羊肉などの草原畜産業が急速に発展している。そして現在、茫漠とした荒地が次第に、新たな経済成長のポイントとなってきた。この結果、経済力は2000年の全国24位から、2006年の17位に躍進した。

牛乳の香り漂うフフホト市

 自治区の区都のフフホトは、内蒙古の中央部にある。「フフホト」はモンゴル語で「青城」(緑の都市)を意味する。ここには、蒙古族、漢族、回族など多くの民族が暮らしている。街を歩くと、パオをまねた建物が多く見られる。道端の広告や店の看板はすべて、漢字とモンゴル文字の両方で書かれている。

 フフホトの街を出ると、村落が次第に多くなり、あちこちでのんびりと草を食んでいる乳牛をよく見かける。ある農家に入ると、主人の崔志剛さんは不在だったが、牧場の管理を担当している武継文さんが私たちを白衣に着替えさせ、紫外線で消毒した後、牧場へ案内してくれた。

 武さんの話によると、牧場所有者の崔さんはすでに18年間、乳牛を飼育してきた。乳牛の頭数は最初、7頭しかいなかったが、いまは300頭以上になっているという。

「伊利」集団の思遠牧場園区が子牛のために建てた「子牛島」

 フフホト市は、北緯39度58分から41度36分にあり、乳牛の養殖にもっとも適している地帯として世界的に公認されている。千年以上前から、ここは重要な乳製品の生産地であり、集散地でもあった。牛乳やバター、チーズ、ナイ茶(ミルクを入れた茶)、馬乳酒など、いずれも人々にとって欠かせない日常食品だ。しかし、乳業が急速に発展してきたのは、ここ十数年のことだ。

 1993年、伊利集団(以下は「伊利」と略す)の前身である「フフホト市回民ナイ食品総廠」は株式制に改革され、「内蒙古伊利実業株式有限会社」になった。この地の乳牛は一般に、牛乳生産期が短く、量も少ない。そこで「伊利」は、乳牛の品種改良に着手した。はじめは、農民たちは疑心暗鬼だったが、「伊利」は農家に品種改良の費用を立て替えた。また、飼育の科学的な知識を普及した。こうして、乳牛一頭あたりの年間牛乳生産量は500キロのびた。

 それまで農家は、自分の桶で牛乳を収集ステーションへ運んだが、衛生状態が保障できなかった。1998年、「伊利」は、乳牛を専門に飼育している村や乳牛が集中している地区に、一億元以上投資し、近代的な搾乳ホールと牛乳収集ステーションを建てた。

 牧場には搾乳ホールがある。牛を消毒したあと、搾乳機をつけると、牛乳は自然に密封した桶の中に流れ込むという。乳牛の頭数が少ないところでは、牛乳収集ステーションまで乳牛を引いていけばよくなった。

 「伊利」の本社は、フフホト市の郊外にある。そこの展示ホールには、牛乳、ヨーグルト、アイスクリーム、粉ミルクなどさまざまな製品のサンプルが展示されている。我々を迎えた王宝全さんは「現在、『伊利』の製品は千種以上あり、新製品が絶えず市場に登場しています。ヨーグルトなどの冷たいものだけでも、毎年50~60種類の新製品が売り出されているのです」と言った。

 ガラス越しに見ると、生産工場にはほとんど人がいない。高温殺菌から封入、積み上げ、貯蔵まで、すべて自動化されている。

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