通貨リスクヘッジコスト
「証券時報」はこのほど、国内のマクロ経済情勢について、国務院発展研究センター金融研究所の巴曙松副所長にインタビューした。
――通貨のリスクヘッジをめぐる政策的コストとはどんなものか。
外貨準備が大幅かつ継続的に増加すれば、リスクヘッジ圧力が絶えず高まり、中国人民銀行(中央銀行)の政策の主体性が低下し、継続的に高まるリスクヘッジのコストに直面することになる。商業銀行システムは、預金準備率の引き上げと中央銀行手形の発行、貸付の抑制などにより、比較的大きな調整コストを引き受けた。増加し続ける貿易黒字が貿易摩擦の可能性を高めている。
――インフレ対策として通貨のリスクヘッジに依存した政策操作が行われた深層レベルでの原因は何か。
インフレ対策として通貨のリスクヘッジに依存した政策操作が行われたのは、実際にはマクロ経済の外部的アンバランスによるもので、本来なら外部的な政策ツールを用いて解決すべきところだった。だが内部の構造調整が遅々として進まないため、結局内部的な政策ツールを用いてバランスを取らざるを得なくなった。こうした政策操作のマイナス効果は徐々に顕在化する。こうした政策操作を続ければ、政策的リスクがますます露わになる。
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