人民元為替レート形成メカニズムの改革がスタート
中国人民銀行(中央銀行)は2005年7月21日、人民元為替レート形成メカニズムの改革をスタートさせ、市場の需給を基礎とし、通貨バスケット制を参考に調整される管理された変動為替相場制度を実施した。
2008年2月19日、中国人民銀行は、19日の人民元レートの基準値(仲値)を1ドル7.1574元と発表した。これは切り上げ後の最高値である。人民元為替レート形成メカニズム改革の実施以来、人民元の対ドル為替レートは累計で13%以上も上昇した。
人民元レートの適度の調整は、中国企業や中国経済の安定を維持させ、周辺諸国の経済の安定化にも積極的な影響を与えている。中国とアジアの経済の安定は、ひいては世界経済の安定的な発展にプラスにもなる。中国は引き続き自主的で管理可能な漸進的な原則に基づき、人民元レート形成メカニズムの一層の健全化を図り、市場の需給関係の人民元レート形成過程で中心的な役割を発揮し、人民元レートの弾力性を強めて、資本項目における人民元の自由交換の実現を目指す。
中国銀行グローバル金融市場部の金融専門家である譚雅玲氏は、この2年、人民元が小幅な上昇を維持したことは、中国の経済発展の内的要求にかない、中国経済の安定した成長にプラスになっていると話す。人民元高は、市場による人民元為替レート改革市場化の現われであるが、切り上げのペースが速すぎることも望ましくなく、中国はその潜在的リスクを防がなければならないと譚氏は指摘する。
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