「中国証券報」によると、インフレが高止まりし、外資の大波が引き、株式市場は暴落を続けており、こうしたマイナス情報のすべてがアジアの新興市場であるベトナム株式市場と関連している。こうした状況であれば、ベトナム市場について穏やかに語ることは難しい。
ベトナム証券取引所の指数は今月13日、前日比0.10ポイント増の370.55ポイントで引け、25日続いた下落傾向に歯止めがかかるという明るい兆しをみせた。この日、中国人投資家の劉銘さんは保有するH株を売却して得た400万香港ドルを、すべてベトナム市場につぎ込んだ。購入銘柄はサイゴン商信株式商業銀行(STB)とリー冷蔵電気興業株式会社(REE)で、劉さんにとって5年ぶり、二度目のベトナム市場への投資となった。劉さんは30代である地方テレビ局でディレクターをしており、外国語は話せない。株投資ではA株を中心に7年の経験がある。
2007年の1170ポイントから現在の370ポイントへと、ベトナム市場は68%の下落を経験し、「世界最悪の市場」と呼ばれたこともある。劉さんはこの魅力に溢れると同時にリスクも高い市場に注目し続けてきた。多くの人がベトナム市場を避けている時に、なぜあえて注目し続けたのかとの問いに対し、劉さんは次のように答える。回りが大騒ぎしている時に、自分は騒がなかった。ベトナム市場は中国のように「国民みな投資家」といった段階には達しておらず、投資家は主に外国人で、ベトナム人投資家は主にホワイトカラーだ。このため、このたびの市場の大暴落が一般市民の生活に与える影響は大きくない。
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