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上半期の中国経済を反映する10のキーワード
発信時間: 2008-07-10 | チャイナネット

(10)塩漬け株

中国の株式市場は今年上半期、昨年10月からの大きな変動を続けた。A株市場の株価はほぼ半減し、世界で最も不調な市場の1つとなった。90%以上の投資家が損失を出し、3分の2以上の流通株株主の損失は株式市場全体の下落幅を上回った。資産を増やそうと株式市場に参入した中国の投資家の多くは、相場の下落で購入した株券を売るに売れないという苦しい状況に追い込まれた。

上海総合指数は今年上半期、年初の5265ポイントから6月30日の2736ポイントにまで下落した。半年の間に2529ポイント下がり、下落幅は48%に達した。深セン成分指数の下落幅も47%に達した。A株市場の時価から半年のうちに蒸発した資金は約14兆8000億元に達した。中国の昨年のGDPが約24兆6600億元だったことを考えると、GDPの実に6割ほどが消失した計算となる。

調査によると、昨年に市場参加した投資家を含めて、9割近くの投資家の株式が塩漬け状態となった。機関投資家も個人投資家も状況は同様で、9割以上の投資家が損失を出した。株式指数が下落しつづけたことで、A株市場の時価は下がり、株価収益率も低下した。深セン市場と上海市上の時価総額は現在、昨年末の約32兆元から17兆8千万元にまで下落している。

一部の評論家は、株式市場の不調を、米サブプライム危機と石油価格の上昇によるものとしている。別の専門家によると、株価下落の導火線となったのは中国平安保険や上海浦東開発銀行の多額の融資で、促進剤となったのは非流通株の解禁だ。これらの要素が市場の需給関係のバランスを崩し、株価指数の変動につながったという。さらに重要なのは、監督管理部門の関係者が指摘するように、市場が自信を失っていることだ。

中国の大型証券会社の多くは、下半期の投資戦略レポートで、下半期の状況に楽観的でない見方を示している。今後の相場にそれほど悲観的でない証券会社も株価反発の時期は年末からとの予想を立てている。

「人民網日本語版」より2008年7月14日

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