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経済改革の重い一筆―人民元レート改革の3年間
発信時間: 2008-07-21 | チャイナネット

改革・開放以来、中国の経済改革は多くの分野で突破的な進展を見せている。中でも2005年にスタートした人民元レート形成メカニズムに関する改革は、中国の経済改革の中では重みのある一筆だ。

7月21日は人民元レート形成メカニズム改革の3周年にあたる。人民元レートに関する改革は3年前、どのように政府の神経をとがらせ、国民にどのような結果を出したのか。また国民経済にどれだけの影響と変化をもたらしたのだろうか。

経済改革における画期的な一歩

2005年7月は、中国経済が新たな経済周期の3年目に入ったところだ。同年の上半期、中国の経済成長率は10.5%に達し、外貨準備高は7000億ドルを上回って、輸出入貿易総額も急激な伸びを示した。

ちょうどこの年から、中国の貿易黒字の伸び幅が拡大し始め、貿易摩擦の発生件数が激増し、化学工業などの製造業は国外の反ダンピングの的になった。これと同時に産業構造のアンバランスが顕在化し、環境面の圧力も現れ始め、南部のいくつかの工場では、石炭、電力、石油製品、輸送などの面で逼迫した局面を迎え、「世界のセメント、鋼材資源が中国によって大量に消費されている」などと言った海外メディアの根拠のない言論がよく話題に上るようになった。

これらの問題は、いかにして持続可能な発展を実現するかという中国経済の重要なテーマに係わるもので、関係各方面の高度な重視を引き起こし、人民元レート改革はいよいよ目前に差し迫った。経済学者の周其仁氏は、当時の中国経済の状況を振り返って、次のように述べている。

1997年から2005年まで、実際には人民元レートに生産効率の変化は反映されていなかった。人民元為が過小評価されたことを背景に、絶えず上昇する外需により中国の労働力へのニーズや、資源面の圧力、原材料へのニーズ、排気物質排出量などが増加し、最終的に一連の問題をもたらした。

「対外貿易のアンバランスの緩和、内需の拡大、企業の国際競争力の向上、対外開放のグレードアップ」は、人民元レート形成メカニズムの改革を推進する上で現実的に必要だった。

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