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10年前と現在の金融危機、その違いは?
発信時間: 2008-11-10 | チャイナネット
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 ▽中国の抱える困難、10年前より今が大

 アジア金融危機の後、人々は所得の伸びに伴い、支出も増えていくことに気づいた。住宅、自動車、医療、教育、銀行ローン、クレジットカード……内需を拡大し、消費を牽引した結果、これまで収入に応じて支出をやりくりしてきた国民に影響が及ぶようになった。

 このたびの金融危機では、中国国内の経済周期が下向きの調整周期に入っており、これに世界経済危機の影響が加わったため、中国経済の基本的な発展局面は変化していないものの、今後2~3年は大きな困難を抱えることが予想される。呉副主任によると、現在の中国経済の外部との関わりは1998年をはるかに上回り、生産能力の過剰傾向も98年を大きく上回る。現在直面している問題は、一つは住宅価格のバブル傾向で、国民の支払い能力に見合った住宅のニーズが大きな圧力にさらされている。もう一つの問題は自動車消費で、ガソリン価格の高騰、環境汚染、環境の耐久限度などに制約されている。このため不動産消費と自動車消費を98年と比較することはできな
い。国民の所得分配構造を改善して消費を促すことは、一日でできることではない。経済の外部との関わりの増大と生産能力の過剰傾向の強化、これに消費ニーズの喚起力不足が加わって、今後2~3年の中国経済は1998年よりも大きな困難を抱えることになるとみられる。

 「人民網日本語版」2008年11月10日
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