第5回中米戦略経済対話が12月4日と5日、北京で開催される。世界金融危機による影響がだんだん深刻になる中で、ホワイトハウスの主人がまもなく変わり、ポールソン財務長官氏も退任する敏感な時期の中米第5回戦略経済対話は、おのずから各方面の高い関心を集めている。
今回の経済戦略対話の注目点は総合的に見て、以下の4つに集中する。
1、 中米戦略経済対話メカニズムは、オバマ次期大統領任期中も継続されるか。
中米戦略経済対話メカニズムは、両国首脳の共同提案で立ち上げられた。これまでに4回開催され、マクロ経済、環境保護、エネルギー削減、貿易の促進、反保護貿易主義、投資保護主義などの分野など約150項目で成果をあげ、中米の建設的協力関係の全面的発展において非常に重要な役割を果たしている。だがオバマ新内閣は、この対話メカニズムを今後も継続するかどうかについて、まだ明確な態度を示していない。
しかしアナリストたちは、このメカニズムが続いていくと信じている。中米戦略経済対話メカニズムは、中米経済貿易関係の推進、ひいては中米間の建設的協力関係の全面的発展に大きな役割を果たしているからだ。
2、 中米戦略経済対話メカニズムがオバマ氏任期中に続いた場合、より重視されレベルアップされるのか。
中国社会科学院米国研究所の張国慶研究員は、中米戦略経済対話メカニズムは、オバマ氏の任期中にレベルアップされる可能性があり、中国の総理と米国副大統領間の対話メカニズムに昇格する可能性は大いにあると考えている。
3、 オバマ新政権は、中米戦略経済対話の重点を転換するだろうか。
「革新」で有名なオバマ氏の大統領当選は、中米関係の新段階のスタートを意味するだけでなく、中米戦略経済対話の核心的なテーマの変化も意味する。もしポールソン時代の中米戦略経済対話の重点が中国の金融開放だったとすれば、オバマ時代はおそらく中国の貿易政策を中心を据えるよう方針転換する可能性が大きい。またエネルギーや環境保護面の協力で積極的に動き出すことも考えられる。
オバマ氏の観点は、米中関係に圧力を加えることになるかもしれない。選挙期間中、オバマ氏は何度も中国が対外貿易での優位を維持するために人為的に人民元の為替レートを抑えていると非難している。そのためオバマ新政権は、中米戦略経済対話に何らかの変化をもたらすかもしれない。
4、 今回の戦略経済対話では、一体どれほどの具体的な成果が得られるか。
今回の戦略経済対話で中国政府側と米国政府側はいずれも、具体的な成果をあげると言及している。米国財務省国際作業責任者のデビッド・マコーミック氏は、次期大統領が中米戦略経済対話メカニズムを堅持するために、今回の対話ではいくつかの中身の濃い成果を出す必要があると指摘している。
中米両国は、先月開催された20カ国グループ財務相と中央銀行総裁会議で、金融危機対策や世界的経済原則などの問題で合意に達していることもあり、今度の対話でどのような具体的な成果が得られるかは期待に値する。
「チャイナネット」2008年12月4日