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珠江デルタ、「安い労働力時代」に幕(1)
発信時間: 2010-02-18 | チャイナネット

経済学者は数年前から、珠江デルタ地域の安価な労働力がしだいに減っていることに気がつき、同地域の製造業は低い労働コストという強みを失うだろうと幾度となく警告してきた。そして2009年年末、まるで一夜のうちに「安い労働力時代」は終息を迎えた。

労働者不足は季節性のものではなくなった

2009年後半、珠江デルタ地域では労働者不足の状況が頻繁に現れるようになり、多くの企業が労働者を確保できなくなった。2010年に入ると、春節(旧正月)が間近に迫っていることもあり、ますます顕著になった。労働者不足は日増しに深刻になり、せっかく受けた注文を断らざるを得ない企業も出てきた。

東莞市は労働者不足の打撃をいちばん早く受けた都市だ。同市の労働・社会保障部門の統計によると、2009年下半期以降、受注数が増えたことで主要な工業地域はいずれも労働者不足に悩まされ、とくに、長安、厚街、鳳崗、常平などでは9割以上の企業が労働者を確保できなくなった。少し前に行われた製造業の求人説明会では、1万1000人の求人数に対し求職者は4000人余りであった。労働市場の需要と供給は深刻なアンバランス状態に陥り、需給の差は50%を超えている。とくに最近は、春節を故郷で過ごすためにたくさんの農民工(農村からの出稼ぎ労働者)が帰省しているため、さらに厳しい状況になっている。

中山市の状況も深刻だ。同市の某人材市場の担当者は、「今年1月に行われた4回の求人説明会に参加した企業は300社、求人数は5000人ほどであったが、求職者は合わせて1000人といったところで、めったにない『需要不足』の状況が現れている」と話す。中山人材サービス機構によると、全市で8割近くの企業が労働者不足に陥っているという。中山市労働・社会保障局の最新統計によれば、同市の労働者不足数は3万人を超えている。

珠江デルタ地域のその他の都市、深センや広州などでも労働者不足の問題は普遍的に存在する。「労働者不足」はすでに「季節的な不足」の域を超えて、「経済資源の不足」の重要な構成要素となっているのだ。労働者の賃金はどんどん上がり、転職も頻繁に行われるため、企業はコスト増加と国際競争力の低下に悩まされ、生き残るのが難しくなっている。

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