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中国は米国債に見切りをつけたわけではない
発信時間: 2010-02-22 | チャイナネット

 

短期国債は大幅に減少、長期国債の購入は上昇

英誌「フィナンシャルタイムズ(The Financial Times)」には、「今、投資者を不安がらせるのは何と言っても、中国が米国債に興味をなくすことである」との報道がされている。だが、各方面の分析によると、昨年12月のデータだけで「中国が米国債に興味をなくしている」と判断するのは時期尚早だと思われる。

旧正月期間、「中国は米国債最大保有国の地位を放棄しようとしている」との情報により、国際市場において大きな波紋を呼んでいる。米財務省が先日発表した海外投資家による対米証券投資に関する統計(TIC)によると、中国の米国債保有高の減少額は、2009年12月において342億米ドルにおよんでおり、その減少率は4.3%に達している。これは中国の米国債保有高の減少において、2000年8月以来最大の落ち込みである。2009年12月末の時点で、中国の米国債保有高は7,554億米ドルにまで減少しており、米国債最大保有国の地位が、また日本に戻ってきている。

中国、「米国債最大保有国」の地位から降りる

これまでを振り返ってみると、中国は米国債保有高において、2008年9月、それまでトップであった日本を上回った後も、米国債の保有率の上昇の勢いは止まることがなかった。だが、この一年、その保有率上昇の足並みが少しずつゆるやかになり、米国の財政赤字や米ドルの価値低下を危ぶむ声があちこちで聞かれるようになった。2009年における中国の米国債保有高は、3月、5月、7月、9月において、237億米ドル、380億米ドル、241億米ドル、18億米ドル上昇している。10月はほぼ横ばいで、4月、6月、8月、11月においては、44億米ドル、251億米ドル、34億米ドル、93億米ドル減少している。12月の342億米ドル減は9年以来最大の減少である。

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