4月23日から5月2日まで「2010年北京国際モーターショー」が中国国際展覧センターの新館と旧館で同時に開催される。1990年に初回開催されたこの展覧会は現在までに十回を数え、世界A級国際モーターショーのひとつとなっている。
今回の北京モーターショーは過去十回と比べても最大規模である。中国貿易促進会自動車業界分会会長と今回のモーターショー秘書長を兼ねる王侠氏は「巨大な中国市場は国内外の自動車業者の注目を集めており、空前の盛り上がりを見せている。業者の積極的な参加によって本モーターショーは、展示規模・参加メーカー・ブース設置などあらゆる面で史上最大となる」と述べる。
2010年北京モーターショーは「未来のエコ社会を考える」というテーマのもと、低炭素・エコ・環境保護という世界経済の発展趨勢に同調する形で、省エネ・排ガス減少・科学技術革新の理念を打ち出している。今回は計95台の新エネルギー車が発表され、国内モデル・合資モデル・多国籍企業によるモデルが同じ土俵で競う。王侠氏は、クリーンエネルギー・ハイブリッド・電気自動車等の重要性は各メーカーが共通して認識するところであるとした上で、そのうちハイブリッド車が、基礎設備を大きく改変することなく短期的な排気基準を満たすことができるとして、最も現実的であると見ている。
今回、中国自動車業の躍進を背景に、中国第一汽車・上海汽車・長安汽車・吉利汽車を始めとする国内メーカーがかつての脇役的な役割を返上し、展示車数で35%という空前の規模で、国際的なビッグネームと対等に渡り合う姿勢を示したということは注目に値する。しかし、中国自動車工業に、果たして真の実力が備わっているのだろうか。中国社会科学院工業経済研究所の研究員である趙英氏は、中国自動車業界は現実を見据える必要があると考える。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年4月26日