輸出還付税政策により、中国の輸出情勢は好転しつつある。税関の統計によると、今年1~3月の中国の輸出は前年同期比28.7%増となった。
2009年、中国は初めてドイツを超え、世界一の輸出国となった。「世界の工場」として、中国は「メイドインチャイナ」の製品を世界各地に日々送り続けている。
ところが、その「世界の工場」の消費者は、他の国より高い価格で中国産製品を買わなければならないこともある。これらの製品が、海を越えると中国国内より安くなるのはなぜだろうか。多くの企業主と専門家は、中国の輸出還付税政策は企業の低価格での輸出を可能にする要因の一つだと見ている。
実施から25年が経過した輸出還付税政策は、かつて中国の輸出を大いに促進し、中国経済の成長をけん引した。しかし輸出還付税政策は「諸刃の剣」であり、国家開発銀行の顧問で元副総裁の劉克崮氏は、「現在の輸出還付税政策はマイナス面の影響が大きすぎ、調整すべきときが来た」と述べている。
輸出還付税は価格上の競争力を維持できるだけで、中国産製品はバリューチェーンにおいて低い位置づけのままである。